「耐える力」―この力を日本人と中国人が比べたらどちらの方がこの力を持っているだろうか?今回は私が感じた日中の「耐える力」について書いていきたいと思う。

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「耐える力」―この力を日本人と中国人が比べたらどちらの方がこの力を持っているだろうか?今回は私が感じた日中の「耐える力」について書いていきたいと思う。

中国には実に子どもを扱ったテレビ番組が多い。番組内で映される子どもの姿は無邪気で元気で非常に微笑ましい。私もネットで毎日のようにそんな中国のバラエティ番組を視聴している。そんな中で私が感じたのは「耐える力」の日本人と中国人のハードルの高さの違いだ。

例えば中国の芸能人が出演しているテレビ番組のコメント欄にはよくこんなコメントがある。「芸能人の〇〇は凄い!子どもが駄々をこねても耐えてちゃんと道理を聞かせている!」「芸能人の〇〇と〇〇は耐える力もあるし、良いお父さんとお母さんだね!」―私はこれを見て思うのだ。「耐える?耐えていないんじゃないか?あれくらい普通じゃないか?あれくらいで『耐える力がある』なんて褒められるのなら日本人はみんな耐える力に関しては絶賛されるのでは?」と。

子どもが泣いた、癇癪(かんしゃく)を起こした、それに対して怒らず冷静に「どうしたの?」と対応しているだけで親は褒められている。しかし、そんなことは日本人の私にとって当たり前のことで、むしろ子どもが喚いたぐらいでキレている親がいたら日本だったらその親が非難されるだろう。日本人の私からすると中国人は耐える力3ぐらいで「高いレベル」とみなされ、耐える力3を当たり前に持つ、または社会から当たり前に求められる日本人は耐える力10ぐらいでないと中国人のように褒められたりしないのだ。

私も確かに夫と出会った時は夫が嫌なことがあると1秒ぐらいで「キーっっ!!」と怒るのを見て「いやいや、もうちょっと耐えようよ」と思っていた。脳内で感じた感情が顔に出るまでの時間が夫はものすごく短いのだ。逆に私は感情が顔に出るまでの時間が長すぎて、その感情が顔に出る頃にはその感情すら消えていることが多い。

逆に言えば中国人は「キレる」ことに日本人より寛容な気がする。泣き喚く子どもに対して母親がキレたりしたら日本では「大人気ない…母親らしからぬ行動だ」とレベル10ぐらい批判されるとしたら、中国では「まあ、母親も人間だからね。しょうがない」とレベル3ぐらいの批判で済む気がする。

中国人夫はすぐ怒るがすぐに忘れる。他人がすぐ怒ってもクヨクヨすることなく、すぐに忘れてあげられる。私はすぐには怒らないが、一度怒るといつまでもネチネチ怒っている。他人が怒ったらサラリとは流せずに、いつまでもモヤモヤしている。

「耐える力」や「感情をコントロールする力」これらには一長一短があり、それと同時に日本人と中国人とでは随分捉え方も違うのである。

■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。