Q:半年前、大腸がんで手術をしました。ステージIIでリンパ節に転移はなかったのですが、腸管の一部とリンパも少し切除しました。今では腸の状態も落ち着きましたが、転移・再発が心配になってきました。再発すると危ないのではないかと、不安でたまりません。アドバイスをお願いします。
(42歳・配管工)

 A:リンパ節を少し切除したのは、用心のための処置と考えられます。大腸がんはステージIIの場合、腫瘍は腸壁の筋肉層に広がっています。その場合、5年間の転移・再発率は12.5%〜13%程度。5年生存率は、84.8%です。
 転移・再発はほとんどが5年以内であることからも、5年間は注意しなければなりません。つまり、定期的に検査をする必要があります。とはいえ、いたずらに再発・転移を不安がることはありません。

●再発・転移=死ではない
 というのは、がんは小さいうちに発見できれば、手術であれ放射線であれ、治療の成績はよくなります。これは初発のがんでも、転移や再発のがんでも同じことなのです。
 ちなみに、私もステージIIIの中咽頭がんになりました。再発しましたが、定期的に検査を受けていたので、1センチ未満の早期の転移がんで、すぐに治療ができました。
 「がんの再発・転移=死」と捉える考え方は、もはや古いのです。定期的に検査を受けていれば、再発・転移があったとしても、早期に発見できます。
 もう1つ、不安を解消する手段は、日常生活の改善です。がんになる前、お酒やタバコがすぎていませんでしたか。睡眠は足りていましたか。外食ばかりしていませんでしたか。野菜を食べていましたか。
 過去の生活を振り返ると、がんの発症に影響しているかもしれない習慣が浮かび上がってくるでしょう。
 そういうよくない習慣を改めることも、転移や再発の不安を払拭する要素となります。健康状態も向上するはずで、そのことがまた不安を払拭する要素となります。
 最後に付け加えると、がんの転移・再発予防のために私も毎朝、手作りの野菜ジュースを飲んでいますが、これもお勧めです。

中原英臣氏(山野医療専門学校副校長)
東京慈恵会医科大学卒業。山梨医科大学助教授、新渡戸文化短期大学学長等を歴任。専門はウイルス学、衛生学。テレビ出演も多く、幅広い知識、深い見解を駆使した分かりやすい解説が好評。