今年春に完成したオークマの新工場。IoT活用ノウハウのサービス化を目指す

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 工作機械主要21社の2017年度連結業績見通しからは、工作機械の種類を問わず足元の旺盛な設備投資意欲がうかがえる。想定を上回る市況の良さに業績修正が多く見られ、また、中期経営計画の前倒し達成も散見される。

 大手総合工作機械はオークマ、牧野フライス製作所、DMG森精機が17年度業績予想を上方修正した。半導体、航空機、自動車など幅広い産業分野で設備投資熱が高まり、地域別でも日米欧中と世界主要地域がそろって好調だ。

 専業系では、小型マシニングセンター(MC)のブラザー工業が中国IT向けのけん引で営業利益を過去最高の予想とした。自動旋盤が中核のツガミは中国を軸に国内外でIT、自動車など幅広の受注で予想を上方修正。研削盤では、岡本工作機械製作所が半導体関連の販売増で各利益段階が大幅に伸びる。アマダホールディングス(HD)は研削盤、帯のこ盤が堅調だ。

 一方、自動車関連に強いコマツは車向け案件を再精査し、売上高を期初見通しから49億円引き下げた。ただ、増収を維持する。

 低迷が続いたエネルギー、建設機械関連は回復に向かいつつあり、業績への寄与は18年度以降になりそう。エネルギー向けはオークマが「下期にもう少し伸びるだろう」(花木義麿社長)、OKKが「下期以降に期待する」(宮島義嗣社長)とそれぞれ復調を織り込む。東芝機械も大型機の売り上げ計上の多くが来期以降になる見通しだ。

 中期経営計画に対し、前倒し進行なのはシチズン時計、ソディック。シチズン時計は17年度予想を上方修正し、18年度の売上高目標600億円に達する。ソディックは4―9月期の売上高、営業利益が過去最高。本年度9カ月の変則決算を1―12月期で換算すると連結売上高が738億円で、18年度目標の同712億円を上回った。

 工作機械をグループの1事業にする各社は連結業績の押し上げ要因になる。ジェイテクトは「米国の景気回復で大型MCの引き合いが強い」(安形哲夫社長)などと連結の上方修正に貢献する。各社の受注が積み上がり、受注高は牧野フライス製作所が過去最高となった。