「僕じゃないかな」…MVPの柏木、複雑な心境も「この賞に恥じないプレーを」

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「複雑な気持ちはありますが、素直に受け止めます」。大会MVPに輝いたMF柏木陽介が、正直な気持ちを語った。

 浦和レッズは25日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦でアル・ヒラルと対戦。1−0で勝利を収めて2試合合計スコアを2−1とし、10年ぶりにACLを制した。

 先発出場した柏木は後半アディショナルタイムまで精力的にピッチを駆け回り、勝利に大きく貢献した。今大会は上海上港との準決勝第1戦で貴重なアウェイゴールを挙げるなど、11試合に出場して1ゴール5アシストを記録。その活躍が認められ、大会MVPに選出された。

 試合後の会見では「僕じゃなかったかなという気持ちのほうが強い」と謙遜したが、それでもこの賞をきっかけに、さらに飛躍していく心構えを見せた。

「MVPを取れたことは非常に嬉しく思っています。個人的には僕じゃなかったかなという気持ちのほうが強いので少し複雑な気持ちもありますが、みなさんに選んでいただいたので、素直に嬉しく受け止めたいと思います。そして、今後、この賞に恥じないプレーをしていけたらなと思います」

 今季の浦和はシーズン途中にミハイロ・ペトロヴィッチ監督を解任し、堀孝史監督が後を引き継いだ。そこからどのようにしてアジアの頂点に上り詰めたのか。柏木はその要因として、チームが堀監督のもとで一つにまとまったことと、ホームでの強さを挙げた。

「最初は堀さんもミシャ(ペトロヴィッチ前監督)のサッカーをやりながらっていうのがあったんですけど、そこから堀さんのサッカーを貫いてやってきました。チームとしての意思統一が上手くいって、みんなが一つになって戦った結果かなと思います」

「アウェイではなかなか結果が出せず、ホームで結果を出すというのが続いてきたんですけど、すべて自分たちが思っているような感じで進めてこれました。それは埼玉スタジアムという場所がもたらしてくれたものだと思っているので、自分たちの戦いも含めて、浦和レッズ全体としての素晴らしい力だと思っています」

 この優勝でさらに結束を強めた浦和は、アジア王者としてFIFAクラブワールドカップ2017に挑む。