3ピースガールズバンドのThe Wisely Brothersが11月17日に、東京・渋谷WWWでワンマンライブ『The Letter 7inchアナログ発売企画「Letter Of Mountains」』をおこなった。8日にリリースされた7inchアナログ盤「The Letter」のリリースを記念しておこなうというもの。この日のアンコールでは来年の2月21日に、1stフルアルバムをリリースすることを発表。ライブも新曲6曲を含む、全17曲を披露し、オーディエンスをThe Wisely Brothersのサウンドで魅了した。【取材=村上順一】

新曲でワンマンライブスタート

真舘晴子(撮影=石戸 ひな)

 肌寒くなってきた11月中旬、この日、The Wisely Brothersはメジャーデビューを発表した。ライブは17曲中6曲も新曲を投入するという意気込みを見せたステージ。おそらく2月21日にリリースされる1stフルアルバムにも収録されるであろう楽曲たちだ。

 開演時刻になると会場の明かりが落ち、スクリーンには高尾山の映像が映し出された。そこには元気いっぱいの3人の姿。これから登山に挑戦する意気込みを見せていた。その短い映像に続いて、SEが流れると3人がステージに登場。定位置に着くと渡辺朱音(Dr.Cho)の方へ真舘晴子(Gt、Vo)と和久利泉(Ba)が顔を見合わせ呼吸を整え1曲目から新曲「Season」でライブの幕は開けた。クリスピーなビートに爽やかな風を感じさせるサウンド、そこに乗る真舘の透明感がありながらも凛とした歌声は、3人よる独特な世界観を映し出す。

 新曲の「キキララ」では、3人による<キキララ♪>とキュートなコーラスがアクセントとなり、ファンタジックな空気で包み込んでいく。続いて、今回の7inchアナログ盤のB面にも収録された「アニエスベー EMCAT Remix」をさらにリミックスしたバージョンで披露。そしてこの日、1回目のMCへ。演奏をしている時とはまた違った一面を垣間見れ、和やかな3人の姿がそこにはあった。ちょっと照れ臭そうに喋る真舘に、会場は温かい空間に包まれる。

 コーラスワークが楽曲の世界観を広げた「八百屋」に続き、またもや新曲「グレン」を披露。ここまで披露された楽曲とはまた違った、独特な空間に変えるサウンドスケープ。彼女たちにはジャンルに縛られない自由さを感じ、「waltz」のように、アウトロにタイトルと紐付けたワルツのリズムを組み込むなど、様々な振り幅で楽しませる。

 真舘は「高校1年生の時に作った曲がEPになるなんて…。こんなことが起こるんだ」と奇跡を感じたことを話し、「サウザンド・ビネガー」へ。シンプルながらも印象的なベースサウンド、そして、一歩一歩大地を踏みしめるような安定感のあるリズム、そこに光が射すような歌声を乗せた「hetapi」、煌びやかなギターアルペジオが楽曲の核を担う新曲「マリソン」、グランジのようなイナたいギターサウンドが存在感を放ち、緩急をつけたリズムがストーリー性を感じさせた「Thursday」、さらに列車が動きだすSEから「鉄道」と5曲連続で届けた。

2月21日に1stフルアルバムをリリース

(撮影=石戸 ひな)

 3回目のMCコーナーでは大阪や韓国に行った時の話題を、彼女たちならではの“間”で笑いを誘い、「行きたい場所あるよね?」「あるよ! モンゴル〜」の掛け合いから、インストナンバー「モンゴル」に突入。新感覚なメロディセンスと、クリスピーなリズムでメンバーも体を弾ませ、楽しそうに演奏する姿が印象的だった。

 MCでは、自分たちが練習してもバンドっぽく、カッコよくできないことから、バンドに向いていないのではと当時の思いを語る真舘。でもそれは、自分たちなりのバンド像を見つけられていなかった、「自由に表現して良いんだ」ということに気づかせてくれたのはファンのみんなだと話す。「1枚1枚リリースするたびに、何かをみなさんから教えてもらっているような気がします。ありがとう」と感謝を述べた。

 「これからも変なことをしていくと思うんですけど、私たちの迷路に迷い込んだと思って楽しんでください」と告げ、「The Letter」へ。和久利のベースの和音が響くなか、真舘は<Hi,how are you?>と手紙を読んでいるかのような語り口から、楽曲の世界観に惹き込んでいく。楽曲は進むにつれ内側から徐々に外側に向かい、キラキラとしたエネルギーを放出していくような感覚のなか、本編を終了した。

 アンコールを求める手拍子。再びスクリーンに高尾山の映像。その山頂で大きな封筒を開けると“重大発表”と書かれたメッセージが。そして、映像から飛び出してきたかのように、登山スタイルでステージに登場した3人。大きな封筒を開け2018年2月21日に1stフルアルバムをリリースすることを報告。「これが今の私たちだという、不思議だけど楽しい曲が詰まっています」とアルバムの内容を予告し、<ヤッホー♪>とオーディエンスに向かって放つ新曲「MOUNTAINS」、ラストはリズミカルなビートと開放感溢れる歌声が、会場に響きわたった新曲「庭をでて」を届け、『Letter Of Mountains』の幕は閉じた。

 The Wisely Brothersを言葉で表現するのは難しい。日本と海外のサウンドの絶妙なバランス感覚で、不思議な印象を与えてくれた。新曲からも垣間見れた自分たちらしさと、枠に縛られない自由な表現力。まだまだ進化の途中、バンドの可能性を大いに感じさせたライブであった。

和久利泉(撮影=石戸 ひな)
真舘晴子(撮影=石戸 ひな)
(撮影=石戸 ひな)
(撮影=石戸 ひな)
(撮影=石戸 ひな)
渡辺朱音(撮影=石戸 ひな)

セットリスト

01.Season(新曲)
02.メイプルカナダ
03.キキララ(新曲)
04.アニエスベー
05.八百屋
06.グレン(新曲)
07.waltz
08.サウザンド・ビネガー
09.hetapi
10.マリソン(新曲)
11.Thursday
12.鉄道
13.モンゴル
14.トビラ
15.The Letter

ENCORE

EN1.MOUNTAINS(新曲)
EN2.庭をでて(新曲)
 
※新曲は今後タイトルの変更可能性あり