女性の3人に1人はオーガズムを感じたことがない(depositphotos.com)

写真拡大

 日本では古来より男女の営みは「秘め事」とされてきた。そのため、現代でも「人前で話すべきことではない」という意識が強く、特に女性は、同性間でもセックスや女性器について語ることを避ける傾向にある。

 ところが、その結果、女性たちのあいだに「誰にも悩みを相談できない『セックス難民』」を生んでいる――という。

女性の3人に1人はオーガズムを感じたことがない

 セックスにおいて、男性器のピストン運動などで起きる「性交痛」、男性器を膣に入れられない......誰にも話せない悩みを抱える女性は少なくない。ほかにも、女性器に関する不具合がなくても、セックスでオーガズムを感じない女性も多い。

 コンドームメーカー「JEX」の2016年調査報告によると、20歳〜69歳を対象に行った調査で、女性2516人のうち35.7%が<まったくオーガズムを感じない>という結果が出ている。

 世代別に見ると、20代では46.6%、30代では36.9%が<オーガズムを感じたことがない>という結果だ。これは、全体では<3人に1人>、20代では<ほぼ2人に1人>ということになる。

 女性がオーガズムを得るには、膣とその周辺が充分にうるおうことと、快感スポットへの心地よい刺激が必要だが、それを知らない女性も多い。また、心理的なおびえ、罪悪感、恥ずかしさなどのメンタル的な要因で膣がうるおわないこともある。

 じつは、性交痛や男性器を膣に入れられない原因の中で、いちばん多いといわれているのがメンタル面での影響だ。医療従事者の中には、このような女性に対する改善策のひとつとして、マスターベーションをすすめるケースが増えている。

マスターベーションは<膣の筋トレ>
 オーガズムを感じない女性も、マスターベーションならオーガズムを経験することができるかもしれない。オーガズムを得ると、女性の膣はピクピクと痙攣する。
 これは、女性器周辺の筋肉の収縮によって起こる。そのため、この部分の筋肉量や機能がいいほうが、オーガズムが得やすく、より大きなオーガズムを得ることができる。

 つまりマスターベーションは、膣の機能を高める<筋トレ>なのだ。オーガズムを経験することで、罪悪感やはずさかしさなども薄れてくる。

 マスターベーション初心者なら、クリトリスとその周辺へのやさしい刺激で、ほとんどの女性がオーガズムを得られる。膣にも快感スポットはあるが、その位置は人によって微妙に違う。

 膣内に指を挿入して快感スポットを探すときには、膣内にも使用できるジェルなどでうるおしてから行うと、初めてでも緊張がやわらぎ探しやすい。

 女性器専用ジェルにはいろいろあるが、「インクリア」という商品は、<膣を潤わせて性交痛を予防する>として婦人科医もすすめている。細い流線型のアプリケーターをタンポンのように膣に挿入してジェルを注入する。マスターベーション初心者や性交痛のある女性にはおすすめだろう。

自らのカラダを積極的に「知る」

 マスターベーションに罪悪感を感じる女性は少なくない。だが、女性はオーガズムを得ることで女性ホルモンが分泌され、自立神経も整い、結果として美肌の効果も――と説く医療者は多い。

 むしろ、現代の潮流は<したほうがいい>かもしれない。前出のJEXの調査結果でも、調査対象女性の7割強が「マスターベーションをしている」と回答している。

 性に関する話題は、女性にとっては話しづらい「秘め事」だったかもしれない。だが、自らのカラダを積極的に「知ること」は、セックスライフの充実だけでなく、生活の質の向上にもかかわる大切なテーマだといえる。
(文=編集部)