米大学バスケで「爆笑もののワンプレー」 敵将に仕掛けた“演技”に反響「Aプラスだ」

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IPFWのテイラーがケンタッキー大の名将カリパリに対してまさかの…

 米大学バスケットボールのNCAAで、選手がルーズボールを追いかけて相手ベンチ前に飛び込み、敵将からファウルを取ろうと“演技”する珍事が発生した。前代未聞の決定的シーンを米スポーツ専門サイト「ブリーチャー・リポート」が動画付きで紹介。ファンから「爆笑もののワンプレーだ」「ドラマティックなダイブ」と笑撃を誘っている。

 思わず、二度見してしまいそうな珍シーンが生まれたのは、22日(日本時間23日)に行われたケンタッキー大―インディアナ大・パデュー大フォートウェイン校(IPFW)の一戦だ。

 試合は序盤、拮抗した展開だった。27-27の同点で迎えた前半残り8分52秒、ケンタッキー大のP.J.ワシントンがパスをスティールしかけ、サイドライン際でルーズボールになった。そこに登場したのが、IPFWのクザバー・テイラーだ。ワシントンの横からボールに飛び込んだが、相手に後ろから寄りかかられる形になり、体はサイドラインを越えてコート外に。目の前にいたケンタッキー大の名将ジョン・カリパリヘッドコーチの胸に軽く右肘が触れたが、なぜか顔を押さえてその場に転倒した。

 マイボールを主張したカリパリコーチは、攻める方向を指差して手を挙げたが、それはテイラーが倒れた後。プレー直後に顔を押さえて倒れているテイラーを、ケンタッキー大の選手は呆れるように見下ろしていた。必死の“演技”も当然ながらファウルにはならず、ケンタッキー大のボールで試合は再開。これには実況も「アハハハハ、この倒れ方はわざとですね、ハハハハ」と爆笑し、「ブリーチャー・リポート」はインスタグラムに「彼は実際に突然監督に飛び込んだ」と動画付きで投稿した。

ファンも騒然「なんてドラマティックなダイブ」「この男は何がしたかったんだ」

 衝撃の“演技”を受け、ファンはSNS上で驚きの反応を見せている。

「なんて敗者なんだ」

「なんてドラマティックなダイブなんだ」

「こんな大袈裟な転倒は愚かだ」

「この男は何がしたかったんだ?」

「爆笑もののワンプレーだ」

 米放送局「CBSスポーツ」も、「フォートウェインの選手がケンタッキーのジョン・カリパリ監督からファウルを引き出そうとした」と見出しを打って特集。「ボールのプレーで何か思いつく代わりに、彼はファウルを引き出すための上級レベルの倒れ込みを思い付いた…標的は監督であるジョン・カリパリだ。しかし、あくなき努力を示したが、カリパリからファウルを勝ち取るまでには至らなかった」とシュールな状況を鮮明に記している。

 バスケットボールでは、選手同士が接触した際、実際の衝撃以上に大げさに吹っ飛ぶなど“演技”して相手のファウルを誘い出すテクニックを「フロップ」と呼ぶが、記事では「主審はフロップを認めなかったが、“パフォーマンス”としてはAプラスだ」とユーモアな表現を用いて報じている。

 IPFWはその後ケンタッキー大に突き放され、67-86で大敗。テイラーにとっては、なんともほろ苦いゲームとなってしまった。