日本の機械式時計の頂点ブランドといえば、真っ先に思い浮かべるのがグランドセイコーでしょう。この「日本人のために設計された高級腕時計」が、2017年から本格的にグローバル展開されています。そんな世界の「GRAND SEIKO」が、なぜ日本時計界の最高峰と言われているのか。実態を知るべく、2か月ほど実機を試用しました。

 

 

GRAND SEIKO開封の儀

年がら年中腕時計を見続けている筆者は、グランドセイコーを着けている人に、「堅実な人柄」「上質さへのこだわり」「派手さは好まない」「安定した収入」といった印象を持っています。その対極にある自分がグランドセイコーを身に着けてどうなるものか。迷わず行けよ、行けば分かるさ。

 

いざ、開封の儀。

 

 

グランドセイコー「メカニカル ハイビート 36000 GMT」72万3600円/Ref.SBGJ203/自動巻きCal.9S86/約55時間パワーリザーブ/SSケース&ブレス/直径40mm、厚さ14mm、質量159g/10気圧防水

 

 

外箱は、グランドセイコーのテーマカラーであるブルーに、ブランドロゴをシルバーで型押し。箱を開けると、上質な包み紙で保護された内箱が現れます。

 

さらに、その下には時計界でも特に厳しい条件が並ぶことで有名な「グランドセイコー規格検定」の合格証明書と、時計の取扱説明書が出現。グローバルブランドらしく、英語が併記されています。いよいよ内箱を開けて、ご対面。着用の前に細部をチェックしましょう。

 

 

今回使うのは、24時間で1周する副時針(GMT針という)を持ったSBGJ203というモデル。ケースは鏡面の面積が広く、全体的にキラキラ光りますが、絶妙なつや消し仕上げのおかげで「これ見よがし」な印象は受けません。ブレスとバックルの作りもしっかりしています。時刻合わせのリューズの感触も心地良し。短針を1時間単位で調整できるので、日付表示や渡航先のローカルタイムの調整もスムーズです。

 

 

いよいよ装着。果たして第一印象は……

なんか、すごく、いい。

 

初めて着けたとは思えないほど、すでに馴染んでます。ブレスレットタイプなので、手に持ったときの重量感はそこそこあったのですが、着けてみると「軽い」とさえ感じるほど装着感が良いです。なるほど、これなら普段使いできますね。

 

ところ変わって、ある晴れた午後。

照りつける太陽の下で文字盤をよく見てみると、模様が浮き出てきました。これは、この時計の生まれ故郷である雫石高級時計工房から望める岩手山の山肌を表現したもので、その名も「岩手山パターン」。文字盤の光の乱反射を防ぎつつ、効果的に時刻表示の視認性を高めてくれます。

 

今度は、夜のドライブ。

この時計に夜光は付いていないのですが、ちょっとした光でもキラッと針やインデックスが光るので、時間が読めなくなることはありません。むしろ、真っ暗な環境で時計が光るのがちょっといやなときって、ありますよね。映画や芝居が始まる前とか。

 

 

カジュアルな服装には合うか?

似合わないだろうとわかっていながら、リュックを背負ったカジュアルな服装にグランドセイコーを着けてみました。

・・・似合ってませんよね。かなりカッチリしたデザインだからなのか、鏡面の輝きなのか、自分の先入観なのか、言葉にするのが難しいのですが肌で感じる違和感がスゴい。TPOって大事。超大事です。カジュアルな服装には、それに合う時計を別で用意しましょう。

 

 

2か月使い続けてみた感想

そんなこんなで色々試しながら約2か月使ってみた感想ですが、着けやすくて時間も見やすく、仕事の相棒としては間違いなく最高です。キラッとした光が周囲の目を引くようで、電車内の知らないビジネスパーソンたちの話題が急に腕時計になったりします。

東京モーターショーでの一枚。レクサスブースでも、GSを着けていれば強気になれました

 

ちょっと知ったようなことを言うと、1/10秒で時を刻む秒針(先端が微妙にカーブしている)の緻密な動きと、その正確さにムーブメントの出来の良さが表れています。搭載ムーブメントは、グランドセイコー専用設計のCal.9S86。シースルーバックからは、プレートなどに施された手の込んだ装飾を見ることができます。

サファイアガラスがはまった裏蓋はねじ込み式で、10気圧防水仕様。繊細そうに見えますが、実際は着けたまま手を洗っても、突然の雨でも安心

 

本当に使える腕時計は、実用性が高くてナンボ。それは、決して機能が少ない多いということではありません。重要なのは、ストレスなく、心地良く使えること。これについて、SBGJ203は文句なしの合格点でした。さすが日本の最高峰ブランドというだけあって、多くのビジネスマンに愛されてきた理由も納得です。

遠くに見える日本の最高峰を、最高峰ブランドの時計とともに望む。今回はGMT機能を使う機会がなかったけれど、赤い針はただあるだけでデザインのアクセントになります

 

 

自分の手元を離れた後日談

毎日、仕事へ向かうときに「今日は何を着けようか」と悩むことが増えました。

 

 

協力=グランドセイコー https://www.grand-seiko.jp