今から投資をしてもいいのか。「iDeCo」と「NISA」「つみたてNISA」の どれを使うべきなのか(写真:muu / PIXTA)

投資初心者からいちばん多い質問とは?


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ここしばらく、金融庁が「つみたてNISA」の普及に力を入れていることもあって、筆者は、個人投資家や、これから投資家になろうとする人たちと話をする機会が増えた。

彼らから最も多く受ける質問は、「株価が随分値上がりしてしまったけれども、今から株を買ってもいいのだろうか」というものだ。

結論から言うと、「今投資しても、まったく問題はない」。日経平均株価でいうと、現在の2万2000円台で投資するよりも、つい3カ月前には2万円割れで買えたのだから、そのときに買いたかったという気持ちはわかる。「下がったら、買いたい」というのは自然な心理だ。

しかし、株価が都合よく下がってくれるかどうかは、まったく不確実だ。株価指数が1割や2割下がることはよくあることだが、それが起こるのは、現在よりももっと高い水準まで上昇してからかもしれない。

多くの個人は、最終的には20年、30年後の「老後」に備えた資産形成のために投資するのだろうから、「将来の株価水準から見たら、現在の株価の上下は誤差の範囲だ」というくらいの大らかな気分で、自分にとって適切だと思うリスク資産を「時間を置かずに」持つことを考えるべきだ。

(1)いつがいいときなのか判断できないが、(2)長期的にはリターンが高いだろうと思って株式に投資する、ということなので、筆者は、投資タイミングを分けて投資することに合理的な意義を感じないが(機会損失と、手間・売買コストの損があるから)、何も投資しないよりは、何回かに分けて投資してみるというアプローチでもいいだろう。妥協したうえでのセカンドベストとして認めよう。

なお、すでに利用可能なiDeCo(個人型確定拠出年金)や、来年導入されるつみたてNISA(積立型の少額投資非課税制度)のような税制優遇のある口座で運用する場合、「毎月、いくら」という調子でゆっくり株式を買うわけなので、いつ始めてもいい。

はたして現在の株価が高いのか・安いのかは、正直なところわからないし、以前よりもわかりにくくなった。わかりにくくなった理由は、比較の対象になるべき長期金利(10年国債の流通利回り)が、日銀の政策によって人為的にゼロパーセント付近に固定されているからだ。

このイールド・カーブ・コントロールは、銀行の融資の利ザヤ縮小を通じて信用拡大を阻害する副作用があり、政策としての善しあしが微妙なのだが、物価上昇率「2%」を達成するまではもろもろの金融緩和策を後退できないだろうから、「長期金利ほぼゼロ」はしばらく続くだろう。

「長期金利はゼロ」を前提にしていいのなら、益利回りが約6%あり(日本経済新聞の予想ベース)、名目GDP成長率が2%近くありそうな状況なので、2万2000円台の日経平均は、まだ「割安」といえるくらいのものだ。ただし、自然な長期金利が名目GDP成長率くらいに形成されるなら、現在がほぼフェアバリューで、これから上は徐々に高いというくらいのレベル感だ。

税制優遇された制度をどう使い分けるか

ところで、個人が資産形成のための運用を行う場合、これを支援する税制上の優遇制度として、iDeCo、NISA、つみたて(積立)NISA、といった複数の制度がある。これらの長所短所と、使い分けについて、個人から質問を受けることも多い。簡単にまとめておこう。

まず、「課税される所得がある60歳未満の人」は、iDeCoを最大限に利用するところから始めるのがいい。掛け金が所得控除される税制上のメリットが圧倒的に大きい。企業型の確定拠出年金が導入されている会社にお勤めの方も同様なので、「所得のある人は確定拠出年金をできるだけ大きく使う」ことが第1の原則だ。

確定拠出年金は60歳まで資金を引き出せない点が不自由だが、たいていの人の場合、確定拠出年金で貯められるおカネは、老後に必要な貯蓄額を下回るので、これが制約だと感じるようではまずいというのが、優等生への回答だ。まだ運用できるおカネがあまりない若手社員などの場合、確定拠出年金を最大に使って、さらにつみたてNISAも使う、というような形が望ましい。

ついでに言うと、確定拠出年金の運用対象商品ラインナップの中で運用管理手数料が年間0.3%以上かかるものは選んではいけない「地雷」である。外国株式(先進国の株式が中心のもの)のインデックスファンドが適切な運用対象である場合が多い。

運用管理手数料が高い商品を選んではいけない

つみたてNISAは、こうした「地雷」を金融庁があらかじめ除去していることと、積立投資でゆっくり投資していくので、「失敗しにくい投資の体験」をするのに向いた仕組みである。また、いざおカネが必要だというときには解約できるので、iDeCoよりも精神的に気楽な面がある。

一方、すでに投資できるまとまったおカネがある場合には、通常のNISAは、つみたてNISAの年間40万円よりもかなり大きな年間120万円の非課税投資枠があるので、まずはこちらから利用するのがいいだろう。投資対象は、ETF(上場型投資信託)で手数料の低廉な物をお勧めする。各制度の特徴と長所・短所について、図にまとめてみたので、参考にされたい。


さて、今週末は、国内最高賞金のG汽譟璽垢任△襯献礇僖鵐ップが行われる。ジャパンカップは創設当初、外国から来る招待馬が圧倒的に強く、「世界は遠い」といわれたものだが、近年は、日本の最強馬決定戦に外国馬も来るという感じのレースになった。わが国に大種牡馬サンデーサイレンスの血が導入されて以来、長距離輸送を克服したうえで日本特有の高速馬場で外国馬が勝つことがたいへん難しくなった。

今年は、先の天皇賞で復活を果たした古馬最強馬キタサンブラックをダービー馬レイデオロの世代が逆転して世代交代を果たすか否かが話題になるメンバー構成だ。

実は、筆者は、明らかな左利き(左回りコース向き)で、アルゼンチン共和国杯を圧勝した3歳馬スワーヴリチャードを狙うつもりでいたのだが、同馬の出走がないのは残念だ。次走はたぶん有馬記念だろうが、皐月賞のレースビデオを見るかぎり、右回りの中山競馬場にこの馬は不向きだ。

さて、不良馬場だった秋の天皇賞とは打って変わって、今週のジャパンカップは例年どおりの高速馬場で行われるのだろう。実績ではキタサンブラックだが、前走天皇賞の不良馬場での激走でダメージを残している可能性が小さくないから狙いにくい。

ジャパンカップの本命はソウルスターリング

今年は、人気の妙味も考慮してソウルスターリングを抜擢してみたい。同馬のオークス勝ちタイム2分24秒1は、昨年のキタサンブラックのジャパンカップ勝ちの2分25秒8を大幅に上回る。このオークスは前半がスローだったので、2分23秒6で勝ったジェンティルドンナのオークスに十分匹敵する。この秋シーズンに結果が出ていないが、前走は初めての不良馬場、前々走は慣れない逃げと、敗因が明確であり、狙い頃だ。ダービー馬のレイデオロがいるのに、わざわざ牝馬を使う藤沢厩舎の思惑も忖度(そんたく)して本命にする。「ジェンティルドンナ級」なら勝ってもおかしくないメンバーだ。

対抗は、案外人気になりにくいサトノクラウンだ。使い減りせずに堅実に走る馬だし、何といっても鞍上(あんじょう)のM・デムーロが怖い。

単穴はレイデオロだ。これまで速い時計での勝ちがなかったが、前走、2分24秒6で余裕を持って勝ったことで、高速馬場へのメドが立った。

勝つときにはアッサリかもしれないのだが、人気になるであろうキタサンブラックと、なかなかG気鮠,討覆い昨年2着のサウンズオブアースを軽めに押さえておきたい。