2017年11月18日(現地時間)より2日間にわたりロサンゼルスで開催されたヴァルチャー・フェスティバル2017に、ゲストスピーカーとして登場した女優のナタリー・ポートマン。「女性たちの告発を聞いて、自分がどれほどラッキーだったかに気づかされた」と、幸いなことに今までの女優人生で一度も性的暴力の被害に遭わなかったことを明かした。

一方で、差別やハラスメントは、ほとんどの作品で体験したのだそう。「性的暴力は受けていないものの、私が関わったほとんどの作品で何かしらの差別やハラスメントは経験したわ」と告白し、「はじめは人に話せるような体験談はないと思ったけど、よく考えたら100以上の体験談を持っていた」とも。

そんなナタリーは以前、あるプロデューサーに「目的地までプライベートジェットで送ってあげる。会社のスタッフも一緒だから」と誘われたのだとか。

「でも飛行機に乗ってみると、そのプロデューサーしかいなかった。しかも一台のベッドが用意されていたの。何も起きなかったし、性的暴力も受けなかったわ」
「『すごく居心地が悪い』と伝えると、私の意見を尊重してくれた。でもそれでよかったでは済まされないと思う。そういう行為を許してはいけないし、権力を武器に女性を抑圧してはいけない。何か起きてからでは遅いし、本当に怖い思いをしたわ」

さらに12歳の時に映画『レオン』でマチルダ役を演じてから、ロリータ的イメージがついてしまい、性的対象として扱われたことが「怖かった」と語っている。

「キスシーンやセクシャルなシーンを避けていた時期はあったわ。メディアにロリータ扱いされていることがとても怖かったの」
「そういうことも女性にとっては重要な問題なの。嫌なイメージを持たれた時、女性たちは自分の身を守るために、自分の一部を遮断したり、存在感を消したりする」

またハリウッドの映画業界が未だ男性によって支配されていることにも触れたナタリー。

「女性たちがそれぞれの(差別やハラスメント)体験を共有できないよう、撮影現場ではわざと女優や女性スタッフの人数を少なくしているような気がする」
「どの告発を聞いても、女性たちは孤独だったし、他の女性たちと情報を共有できるような状況ではなかった。だから同じような被害に遭った女性たちが他にも100人以上いることに気がつかなかったのだと思う」

そして最後に、常日頃から対等に扱ってくれる映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のパブロ・ラライン監督、『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督、『クローサー』のマイク・ニコルズ監督の3人を称え、その一方で意見をいうと「うざい」と返してくる男性監督を批判。

「『意見を言うだけでうざいって思われるの?』ってびっくりした。私に対する態度は、他の男性共演者に対する態度とは全然違っていた」
「でもある男性共演者はそれを見かねて『彼女の意見は全く聞かないのに、僕の意見は全て聞いてくれる。僕たちの意見はほとんど同じなのになんでこんなにも対応が違うの?』と会議で抗議してくれた」

差別やハラスメントに苦しむ女性たちを救ってくれる男性たちがいることも明かしたナタリー。ハリウッドのセクハラ騒動を受け、そうした動きがさらに広がることを期待したい。

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Reiko Kuwabara

From:Harper's BAZAAR UK