中国国営の中国新聞社は23日、中国最高人民法院(中国最高裁)が、数年間の努力により権力者や資産家の刑を軽くする動きを抑止したと発表したと伝えた。資料写真。

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中国国営の中国新聞社は23日、中国最高人民法院(中国最高裁)が、数年間の努力により権力者や資産家の刑を軽くする動きを抑止したと発表したと伝えた。

中国では刑事事件などでも、判決確定後に司法関係者の判断で、受刑者の刑を軽くしたり病気治療などの名目で収監を見合わせることがしばしば見られる。そのため、権力を利用したり資力を使った刑の回避が横行しているとの批判があった。

中国最高人民法院は23日に記者会見を行い、同院審監庭の夏道虎(シア・ダオフー)庭長が、「数年間のたゆまぬ努力を経て、減刑や釈放の手続き、これまで以上に規範化・透明・標準化した」として、判決確定後に権力者や資産家の減刑・仮釈放・刑執行の見送りなどの多い状況を抑止できるようになったと表明した。

最初の具体的な取り組みは2014年4月に定められた「減刑や仮釈放の案件に関する審理手続きの規定」で、その後も減刑や仮釈放などについて、受刑者側からの申請書を公開したり、審理そのものも公開して現地の人民代表大会代表などの出席を求めることを定めたなどで、透明性を高めた。さらに、最高人民法院も減刑や仮釈放の状況チェックを強めたという。

中国ではこれまで、権力を持つ者や財界人などが、いわゆる「腐敗行為」で有罪判決を言い渡されたにもかかわらず、実際には収監を免れているなどの情報がインターネットで明らかにされて、不満の声が発生することがあった。一方で習近平(シー・ジンピン)政権は、「地位ある者の不正は許さない」姿勢を強調して民意の支持を得ることによる権力基盤の強化を進めている。今回の最高人民法院の発表も、習政権の権力基盤強化の動きの一環と考えられる。(翻訳・編集/如月隼人)