画像提供:マイナビニュース

写真拡大

現在の日本社会が、少子高齢化などに伴う労働人口の減少という重要課題を抱えていることは、改めて述べるまでもない。総務省が調査した平成28年版 少子化社会対策白書によれば、2015年の15〜64歳は7,708万人に対して、2060年には4,418万人と0.57%まで減少すると推計する。

このような背景から「RPA(Robotic Process Automation)」の導入が求められるようになった。RPAは単純労働における人件費の削減という観点と、労働人口減少問題に対する生産性向上など、多角的視点から注目を集める技術として、ソフトウェアで構築したロボットが、人間の代わりに規定作業を実行するシステムを指す。

主にホワイトカラー業務の効率化や自動化を目指したものだが、単なる自動化と異なるのはアプリケーションごとにマクロを作成せず、認知機能を用いて各種アプリケーションの横断的な自動化を実現する。パーソルプロセス&テクノロジー プロセスエンジニアリング部 ゼネラルマネジャー 小林徹氏の説明によれば、RPAツールの販売に留まるライセンス代理店を含めば国内でも1,000社近くの販売会社が存在すると言う。

RPA市場は急速に拡大し、グローバル市場で見れば2017年時点で7億3,600万ドルの規模が、2021年までには52億6,600万ドルまで拡大。日本市場に限定しても20億円規模が82億円まで拡大すると各調査企業は推計し、グローバル規模では6割以上、国内も5割以上の成長を見込んでいる。

既に多くの企業がRPAソリューションの展開を始めており、アビームコンサルティングは診断・業務改革・開発者育成・保守サービスに加えてSAP ERPを用いたRPAサービスを提供してきた。パーソルホールディングスのグループ企業であるパーソルプロセス&テクノロジーは、2017年12月から人材育成プログラムを開始し、RPA市場の拡大に乗り出している。

人間の労働意欲を欠くような単純作業をRPAで代替することで、「真の働き方改革につながる」(アビームコンサルティング 戦略ビジネスユニット 執行役員 プリンシパル 安部慶喜氏)と同時に、「人間では実現不可能だった部分をRPAが代替することで、新しいビジネスチャンスを生み出す」(小林氏)。必ずしもすべての部門がRPAの恩恵を受ける訳ではないものの、営業事務や月次レポート作成といった、徒労と言わざるを得ない作業から人々は解放されるべきだ。

阿久津良和(Cactus)