土肥氏が「東北『夢』応援プログラム」に講師役で参加【写真:村上正広】

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「東北『夢』応援プログラム」、ドイツW杯メンバー土肥氏がいわき市で中学生を熱血指導

 公益財団法人東日本大震災復興支援財団は、東北の子供たちを対象に、アスリートやプロの指導者らが約1年間指導する機会を提供する「東北『夢』応援プログラム」を立ち上げ、復興への支援を続けている。

 11月23日、福島・いわき市のいわきFCフィールドで、サッカーの中学1、2年生のゴールキーパー19人を対象にクリニックが行われた。「夢応援マイスター」と呼ばれる指導者となったのは、元日本代表GKで2006年ドイツワールドカップ(W杯)のメンバー入りをした実績を持つ土肥洋一氏だ。現役時代にJ1柏レイソル、FC東京、東京ヴェルディで活躍し、引退後はU-18日本代表や東京ヴェルディのトップチームや下部組織などでGKコーチを歴任。育成年代の指導にも定評がある。

 いわき市サッカー協会がGK強化のために立ち上げたプロジェクトに参加している子供たちを相手に、寒風を吹き飛ばすような熱い指導を行った。

 ウォーミングアップからボールコーディネーションのトレーニング、キャッチングなどの基礎練習や子供たちが楽しみながら取り組める練習メニューを展開。シュートトレーニングとゲーム形式の練習で、土肥氏は真剣ながらもクリニックを大いに盛り上げた。

「できること、できないことがみなさん少しずつ、わかってきたと思います。その中でも、苦手なことから絶対に逃げないでください。真剣に取り組めば絶対にできるようになります」

「ブッフォン、ノイアーでもミスをする。チャレンジしないことは絶対にしてはいけない」

 土肥氏が「東北『夢』応援プログラム」に講師役で参加するのは、これで2年目となる。昨年1年間、「スマートコーチ」という遠隔指導システムを活用し、いわき市内の小学生6年生に動画を通じて技術指導を行ってきた。

「頭の中ではわかるけれど、実際にプレーで表現することが難しい状況も出てきています。それでもトレーニングをしていけば絶対に上達します。そこは自信を持ってやってもらいたい」

 日本のトップシーンで指導している土肥氏の言葉に、生徒たちは真剣な表情で聞き入っていた。そして、約2時間のトレーニングを終えると、最後にこうメッセージを送った。

「ミスを恐れないでほしい。どんな人でもミスをする。ブッフォンでもノイアーでもミスをする。誰でもミスは起こります。それを恐れて、チャレンジしないということは絶対にしてはいけない。上を目指して頑張って下さい」

 今季限りの現役引退を表明しているユベントスのイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン、バイエルン・ミュンヘンのドイツ代表GKマヌエル・ノイアーを引き合いに出し、世界の超一流の名手ですらミスをするものと強調。子供たちに勇気を持ってプレーするようにエールを送っていた。