シンガーソングライターのナオト・インティライミが23日、映画『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』<前編>公開初日舞台挨拶に出席。半年に及ぶ旅の模様を振り返った。この日は加藤肇監督も登場した。

 『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』は、忙しさに追われ純粋に音楽を楽しむ心を取り戻したいと、ナオトが原点回帰をするために、世界を巡った旅の記録の続編。約半年間にわたる濃密な旅に密着し、ナオトならではの筋書きなしの旅が生み出す、“新たな出会いと音楽”と、世界の音楽と文化を体感し、現地の人々との触れ合いを追ったドキュメンタリーとなっており、前編ではアフリカ大陸の国々を巡る姿が映し出される。

 劇中では帽子をかぶらず、トレードマーク的な長い髪も切った状態で旅に出たナオトの様子が描かれている。ナオトは前作『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー』では、旅に出るその直前までテレビで歌っており、そのまま旅に出発、帰国するとそのままレコーディングに入ったりと、自身がオンのまま旅に行ったが、「今回はオフ、誰に見せるわけでない、そして吸収したいという思いで」と今回の旅に出た際の思いを語る。

 そして「ずっと来る日も来る日もデビューしてからの6年間は帽子をかぶり続けたし髪型もそんなに変わっていないけど、今回日本での公の活動を一回留めて、インプットの活動をし始めたわけだけど、その時に帽子はきっといらないだろう、そして自然体でいたいという思いから、帽子は多分一回もかぶっていなくて。それが『旅歌1』との違いですね」と、今回帽子をかぶらずに旅に出た心境を振り返った。

 またストーリー中ではたびたび車移動の際に「DJインティライミ」として気に入った音楽をかけるシーンが。旅の中で1カ国につき30枚ほど、旅全体で200枚以上のCDを購入し、その中で気に入ったものを流していたという。

 また、全曲を聴いて、飽きたら自分の過去にリリースした曲をかけていたことを明かしながら「これまで6年自分が走り続けて、自分の音楽を聴き返す暇もなかったんだけど、改めて聴くとなかなか感慨深かったですね」と旅の途中で自身の活動をふと振り返った瞬間を回想する。

 一方、普段はあまり屋外にも出ないという加藤監督は、いきなりの旅に最初は戸惑った様子もありながら、逆にナオトに宿の手配をしてもらうなど、かなり助けてもらったことを告白。「親みたいな感じで、まず一回やらせる、それでニッチもサッチもいかなくなったらナオトさん登場、みたいな。すごく育ててもらいました」と思い出深い旅の様子を語った。

 また、旅全体の思い出に対して「やっぱり音楽には本当にぶっ飛びましたね、グルーヴや熱量、フェスもそうだし、日常も本当に食らった、浴びせられた」と興奮気味に大きな刺激を受けたことを告白。

 更に、現地の人が劣悪な環境の中でも、笑顔を忘れずに生きる姿に「そういう環境の中でも、今幸せだぜと胸を張って言い切れるというのが、向こうの人が裕福だと思っている僕らがどこかに置き忘れているものを感じました」と感慨深い思いを語っていた。

 この映画の音楽制作もナオトが担当、22日にコンセプトアルバム『旅歌ダイアリー』としてリリースされている。

 監督からの依頼を受けた際には難色を示していたものの、旅の刺激から「アイデア渋滞が著しい」と、当初7〜8曲との依頼に対し、28曲を提供したといい「主題歌の『Sunday』が最初に出てきてからブワーッと出てきて、これでも厳選していますね」とナオトは語りながら旅の影響から受けた刺激の大きさを表していた。【取材・撮影=桂 伸也】