1984年に初の南極調査チームを派遣してから、中国の南極事業はすでに33年が過ぎた。写真は南極。

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1984年に初の南極調査チームを派遣してから、中国の南極事業はすでに33年が過ぎた。先進国に比べれば中国は遅れているが、発展のスピードは速いと言えるだろう。中国はすでに長城駅、中山駅、昆崙駅、泰山駅といった4つの南極観測基地を完成させて運営している。また、総合国力の向上と科学研究レベルの進歩に伴って、中国は既存の観測基地の建設や運行経験を基礎にして、慎重に新たな基地の立地を検討することによって、南極科学観測の空間を大幅に拡大することができる。

立地の選択は優先的に解決すべき問題だ。立地は科学観測の主な方向性と成果の価値を大きく左右する要素だ。中国の4つの科学観測基地の立地においての成功経験はその証拠だ。

数年数回の実地調査を経て、各方面の情報を総合して、最終的にロス海にあるInexpressible Islandが新たな基地に選ばれた。ロス海は南大洋が南極に深く突っ込む縁の海であり、地球上の船舶が到達できる最南部の海域の一つであり、地球のシステムにおけるエネルギー交換や物質の交換、世界的な気候変化を理解するための「天然の実験室」と言われている。また、ロス海は南半球の最高緯度の海洋と生態系を保有しており、南極環境保護区で最も完備されている地域である。そのため、米国、ニュージーランド、イタリア、ドイツ、韓国の科学観測基地がここに分布している。ロス海に立地すれば、本国が保有している別の科学観測基地と差別化できる上に、国際的な南極調査の重点、ホット領域における空白を埋めることもでき、さらに南極科学考察の国際協力を促進することもできる。

▽観測基地建設のための物資輸送

設計図によれば、5番目の南極観測基地は通年機能し続け、夏は最大80人、冬は最大30人を収容でき、規模は総面積5500平方メートルに達し、観測範囲は周囲一帯300キロから500キロまで広がる。基地建設の作業は主に基地内の建物や設備の配置、備品の輸送、航空保証システムの確保および観測用の設備の設置などだ。

第34回南極科学調査のための基地建設の具体的な任務について、計画によれば、建設作業は予定通りに開始され、観測用作業施設、宿泊施設、生活施設、発電施設、予備品施設など建設に必要な施設は島に配置される。これらの物資は量が多く、現在有する埠頭での積み下ろしは不可能なため、適切な着陸ポイントを探さなければならない。今回の南極科学調査隊の隊長助手、中国極地研究センター考察運行部主任の張体軍氏によれば、調査隊は建設用の設備を降ろすだけでなく、今後の建設のための宿泊、生活、作業用の施設を設置しなければならない。

張体軍氏は、新しい基地の建設は環境保護を重視していると強調した。さらに、科学調査隊は基礎的なマッピング、地質調査や海域調査を行い、建築の設計と配置のためのデータ収集と資料作りを行う予定だ。現場を通じて、今後の建設作業のための経験を積んでいく。張体軍氏は、新しい基地が順調に建設されれば、最短で2022年には完成する見込みだと述べている。

▽新たな進歩に称賛の意を

まもなく建設が始まる中国の新しい南極観測基地について、国際メディアも注目を寄せている。仏AFP通信が中国メディアの報道を引用して、「雪竜号」が南極に赴き科学観測を行うニュースを報道した。中国の科学観測人員が南極で面積が206平方メートルの臨時基地を建て、南極で5番目の科学観測基地として発展させ、2022年には工事を完了させる予定だという。中国は南極地域で複数の科学観測基地を有する国の一つとなる。これも、中国が南極での主要力となることを示している。

シンガポール華字紙・聯合早報の報道によると、中国は南極観測の歴史がまだ長くないが、極地観測の強国に向けて着実に進んでいるという。また報道は、中国南極科学観測人材の進歩に対し感心を示したほか、33年間で中国が南極科学観測において整った体系の科学研究チームおよび実験室の建設に初期としての成功を見せたと報じた。(提供/環球網・編集/黄テイ)