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今回は一風変わったそばを紹介したい。東京メトロ丸ノ内線「方南町」駅から歩いて1分と、すぐのところにある「ワイズ」(東京都杉並区)だ。都心から向かう場合、中野坂上駅で一度乗り換える必要があるがこれを機にぜひ訪れていただきたい。

○派手な入り口の先に「ぬるいそば」がいる

ド派手なピンクに塗られた壁の脇に、短く白いのれん。目立つが、立ち食いそばによくある「そば・うどん」のノボリのようなものはなく、一見では気付きにくい。レインボーカラーの文字で打ち出された店外のメニューには、丼や定食の文字、それに持ち帰りができることなどが書かれている。ガラガラと引き戸を開けて、早速中に入る。

左手に厨房、それに付随するカウンターにはスツールがいくつか置かれている。右奥の方には3人席になるテーブル席と、全席着席スタイルのようだ。右手壁の棚には、酒瓶やワンカップなどが置かれており、こちらも"ちょい飲み"ができる店になっている。平日の14時前、雑誌を読みながらそばをたぐっている客がひとりのみだった。

食券機はなく、直接口頭注文する。厨房の中には男女ひとりずつ。夫婦なのかどうかは不明。壁に大量に貼られたメニューを眺めると、各種野菜天や海老天、アジ天、いか天、わかめ、きつねなど具材はオーソドックスながら豊富。

気になるのは麺の種類で、「きしめん」や「かまそば」なるうどんとそばのハーフ&ハーフ、それに「ぬるいそば」というものがある。なんだ!? 「ぬるいそば」って。まあ、きっと「ぬるいそば」なんだろうが……ここはひとつこれを注文してみることにした。

○100円が5種類のツマミに化ける!?

具は、カウンターに並べられた「ばらミックス」に決定。ミニサイズの天ぷらの盛り合わせで、皿によって具材の組み合わせが違うので選ぶ楽しみもある。「ぬるいそば」(税込280円)と「ばらミックス」(税込100円)で、なんと合計・税込380円のお値打ち。代金引換で、すぐそばが到着。

ばらミックスは「そばに乗せますか?」と聞かれるので、そうしてもらう。別々にして酒のツマミにする人もいるのだと思う。ばらミックスをひとつずつ丁寧に盛り付けてもらうと、想像以上に華やかな一杯になった。

具材は春菊天、かぼちゃ天、なす天、野菜かき揚げ、ソーセージ天の5種類と、これで100円なのかというラインナップ。そして肝心のぬるいそばは、本当にぬるい! 麺は伸びていないのにツユは人肌。これが思いのほかうまく、一口目からバクバクいけるし、心なしかダシの味もはっきりと感じられる気がする。

あっという間に食べ終えて、店を出る。コスパ面ではこれまでの連載史上間違いなく最高。後日調べると、どうやらオープンから間もないようで、これから「ぬるいそば」のブームがくるかもしれない。

○筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。