右ウイングは伊東がドリブルの突破力やカットインからのシュートなど、Jリーグでは傑出した存在感を発揮しており、それが代表レベルでどれだけ通用するのか楽しみなのは柏サポーターだけではないだろう。またサイドバックの経験があり、守備面のタスクも問題なくこなせるため、E−1で大きくアピールに成功すれば海外組の序列に割って入る可能性もある。彼と全く異なるタイプではあるが、攻守のハードワークができ、状況判断に優れる水沼宏太(C大阪)は長澤和輝(浦和)のサイド版になりうる選手。選ばれれば強いメンタリティとコミュニケーション能力で国内組のチームを引っ張れる。左サイドは本来なら最有力の齋藤学(横浜FM)が長期離脱中。ケガから復帰してきた阿部浩之(川崎)やスピードという絶対的な武器を持つ永井謙佑(FC東京)が候補になるか。超サプライズはU−18日本代表のエース田川亨介(鳥栖)。動きの質と言う意味では明らかにA代表レベルではないとはいえ、オプションとして未知の魅力はピカイチだ。左サイドは”ハリルジャパン“で最も競争が激しく、乾貴士(エイバル)や原口元気(ヘルタ・ベルリン)の牙城を崩すのは一筋縄では行かないが、あっと驚く活躍を期待したい。23人枠の事情を考えれば、柿谷や本来MF枠に入る清武を左サイドに回すというプランもありだろう。

文=河治良幸