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イケメン戦国武将との素敵な恋愛が楽しめる『イケメン戦国◆時をかける恋』、「不思議の国のアリス」の世界観に、敵対する“赤の軍”と“黒の軍”のドラマティックな抗争を盛り込んだ『イケメン革命◆アリスと恋の魔法』など、サイバードの運営する「イケメンシリーズ」のアプリが、今年で誕生して5周年を迎えました。

これぞイケメン…!『イケメンヴァンパイア』キャラクターギャラリー

累計ユーザー数は1700万人を越え、英語版や中国語版、台湾語版もリリースされるなど、海外でもファンを増やしています。

最新作『イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑』では、中世フランスにタイムスリップした主人公と、ヴァンパイアとして生まれ変わったナポレオンやモーツァルト、レオナルド・ダ・ヴィンチといった歴史上の偉人たちが恋に落ちるという設定で話題を呼んでいます。

人気恋愛ゲームの「胸キュン」はどのようにして作られるのでしょうか? 今回は『イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑』のディレクターの新井優衣香さん、シナリオライターの鈴木リコさんにお話を伺ってきました。

パッと名前を聞いた時に「イケメン感」があるかどうか、が大事

――イケメンシリーズはどのようにして生まれたのでしょうか?

新井:「イケメンシリーズ」が生まれたきっかけは、社内の女性チームで、「女性向けのサービスを作ろう」というところからスタートしたんです。

最初は社内の女性2名から始まり、「イケメンシリーズ」の第1作として『イケメン大奥◆恋の園』が生まれました。当初は月額の落としきりのゲームだったのですが、それが好評でFree to Play版も出そうということになり、2011年の8月にGREE版が始まりました。

その後どんどんタイトルも増えていき、現在はエンジニアなども含めたら100名以上のチームになっています。開発を担当する者は男性が多いですが、企画メンバーやライターのほとんどは女性ですね。

――女性向け恋愛ゲームは現代のオフィスを舞台にしたものも多いと思うのですが、「イケメンシリーズ」の舞台は戦国や幕末だったりと、非日常的なものを題材にしたものが多いですよね。

鈴木:はい、おっしゃる通り最初にヒットしたのは『イケメン大奥』シリーズだったんです。そこから幕末や戦国といった「時代もの」、「和物」をテーマにしたタイトルや、『イケメン王宮』で西洋風の世界観のものも打ち出してみたりしています。

――『イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑』(以下・『イケメンヴァンパイア』)はフランスが舞台になっています、そこに各国の偉人が出てきますよね。しかもそれぞれ理由があってヴァンパイアになっているという。この設定はどういった経緯で誕生したのでしょうか。

新井:次回作は、「イケメンシリーズ」アプリ化5周年を記念したタイトルになるので、サービスを提供するにはもちろんヒット作にしないといけないという想いはありましたし、ヒットさせるために「恋愛の王道」をテーマにした作品にしようということになりました。

――「恋愛の王道」というのは?

新井:恋愛を想起させやすいテーマですね。これまでの『イケメン戦国』や『イケメン幕末』にしても、大河ドラマになるような、広く多くの人に楽しんでいただきやすいテーマだと思うんです。それを超えるような王道的な強いテーマがなかなか出てこなくて初めは苦戦しましたが、話し合う中で「ヴァンパイア」というテーマがあがってきたんです。

また、そこに何か追加要素を入れるかどうかの議論になった際、「偉人」をもう一つのテーマに掲げようという話になりました。というのも、先ほど鈴木がお話したように「イケメンシリーズ」は「時代もの」をテーマにした作品が強いのですが、例えば「織田信長と恋をしよう」というキャッチーさを提供できる、お客さまの知っている名前のキャラクターを打ち出せるということが大きな強みになると思うんです。

そこで「ヴァンパイア」だけではなく、そういうフックも足した方が、お客さまにも興味を持ってもらえるのではないかと。その時も「三国志だけにするのか」「文豪だけにするのか」という議論もあったのですが、ひとつのジャンルに登場人物を限定するよりは、幅広く扱う方が広がりがあると考えました。

――なるほど、そういう経緯を経て、古今東西の偉人が集まるという設定になったのですね。ちなみにキャラクターに採用した偉人のチョイスはどういう風に行われたのでしょうか?

鈴木:簡単に言うと、パッと名前を聞いた時に「イケメン感」があるかどうかです。

――「イケメン感」!

「ベートーベン」はイケメン? キャラクターの作り方

鈴木:それが大切だなと。どういうことかというと、バックグラウンドを紐解いた時に、苛烈な人生を行きてきた偉人の方が、ドラマチックにシナリオを盛り上げていくことができるのではないかと。

あとはネームバリューですね。たとえばピアニストならモーツァルトが多くの人にとって馴染みがあるのでは、という理由で、ネームバリューも考慮しながらセレクトしていきました。

新井:チーム内でも「この偉人はイケメンぽい、ぽくない」なんて議論になったりして楽しかったですね。

鈴木:ライター陣だけで話し合うとどうしても趣味が偏ってしまったりするんですが、フラットな感覚を持ったスタッフに聞くと「それはイケメンじゃない」みたいに言われたり。例えば新井は「ベートーベンはイケメンじゃない」と譲りませんでしたね(笑)。

――音楽室の肖像画のイメージが強いからでしょうか。

鈴木:社内のいろんな人に聞きましたね。

新井:どう生きてきたかをドラマティックに描きたいと思っていたので、職業もかぶらないように選びました。音楽家、作家、軍人からそれぞれ何人、といったようにバランスを考えました。

――中でも、ジャンヌ・ダルクが男性キャラクターとして登場しているのは驚きました。

鈴木:イケメンシリーズのシナリオを描く際、「大きな嘘をつく」というテーマを掲げていて、『イケメン大奥』であれば男女逆転の大奥だったり。その嘘の上に緻密なストーリーを組み立てていくから、お客さんもすんなり入り込めると思うんです。

『ヴァンパイア』も一見突飛な設定だとは思うんです。偉人がヴァンパイアとなって蘇っているということは、もしかしたらお客さまにとっては受け入れがたい設定かもしれない可能性もあるじゃないですか。そこはライター陣の間でも議論になったんです。

その時にジャンヌ・ダルクが男性という「嘘のアイコン」を入れることによって、お客さまに、「歴史にもいろんな解釈があるかもしれない」「これはそういう設定ありきなんだ」と思ってもらえたらという狙いがありました。

それに最近ですと他社サービスに出てくるキャラクターも男性の英雄が女性になっていたりして、そのあたりの抵抗も薄いのかなと感じています。

――蓋を開けてみて、実際の反応はいかがでしたか?

新井:ゲームリリース前に公式サイトにてキャラクターを発表したときの反響は大きかったですね。ジャンヌの男性化もこれまでと違う要素を見せることができたので話題になりました。

そこに対しての(お客さま側からの)抵抗はなかったですし、ひとつの味としてプラスになったのかなと。さらに本編が楽しみになったというお客さまもいました。

――ちなみに、キャラを作る上でビジュアルイメージはどの段階で決めるのでしょうか。

新井:キャラクター名、見た目、属性、の3つを最初に決めてバランスを見るという感じですね。その3つが決まるとチームの中での共通イメージもだいたい固まってくるので、そこから細かいところを設定していきます。

鈴木:お客さまの中には、「ツンデレ」が好きな人、「王子様系」が好きな人、と好みも違うので、限られたキャラクターの中でバランスをとって、パズルみたいに当てはめていきます。

基本的には箱推し(※そのゲームのキャラクター全員が好き)前提なんですけど、12人バランス良く、その中から少しでも推しができるように(要素を)入れ替えたりしましたね。

難しい「イケメン/非イケメン」の定義

――なるほど。そして先程から「イケメン/イケメンじゃない」というお話が出てきますが、その定義はどうやって決めていますか?

新井・鈴木:(ふたりで顔を見合わせる)

新井:本当に難しいんです。ひとことで伝えるのは難しいのですが、「イケメンシリーズ」のブランディングメッセージとして「全ての女性に心うきたつ毎日を」というのがあるんです。全ての女性たちに「キュン」としてもらいたい。

ひと言で「俺様系がイケメン」みたいな定義やイメージよりも、内面を大切にしているところはあって。そういう観点からするとゲーム内で「いつでも自分の味方になってくれる存在」ということは大切にしています。

恋愛ゲームに求めるものとして、「日常から離れてゲームの中に没頭したい」というときに、“いつも自分の味方になって、自分に寄り添ってくれる存在”に、癒やしや胸キュンを求めるのかなと。ストーリーにおいて敵から始まるキャラクターもいたりするんですけど、最終的には主人公に寄り添って、恋に落ちるという部分は、シナリオでも大切にしているところです。

鈴木:主人公の心に寄り添うキャラクターにすることは、すごく心がけています。2次元のキャラクターですが、「実際にいるかもしれない」というリアリティや、内面の深掘りを追求しています。「イケメンシリーズ」の最大の特徴はキャラクターの内面を掘り下げてシナリオを作っているところにあると思っています。

――『イケメンヴァンパイア』のサイトにある「イケメン通信簿」のパラメータも、たとえばナポレオンですと「クレープ好き度」とか「皆のお兄さん度」とか、ちょっと風変わりなものもありますよね。そういうスキのある設定は狙いのひとつなのでしょうか。

鈴木:ナポレオンは一見完璧なキャラクターなんですけど、背景を調べたらクレープが好きだという史実が残っていたんです。そういうクスッと笑えるような、イケメンに「ヌケ感」を与えるのも大切だなと思っています。

新井:イケメンシリーズのセンター(にいるキャラクター)は、クールなキャラクターが多いのですが、完璧なキャラクターは誰もいないんです。絶対どこかにかわいい一面や、大人で妖艶なキャラでも可愛らしさがあったりとか。

「いつでも味方でいてくれる」という話につながってくるのですが、ただ完璧な人よりも、スキがあるほうが心と心の距離が近づくのかなと。

――チーム内でそういった「イケメン像」は共有されているのですね。

鈴木:その共通認識はしっかりしていると思います。

“キュン”はどこから生まれる!? 驚きの制作風景

――100名を超える大きなチームになっていても、そこがしっかり共有されているのはコツがあるのでしょうか。

新井:メンバー自身がシナリオを読み込んで楽しんでいるところが大きいと思います。このあたりのニュアンスはどんなに言葉で語っても、実際にシナリオを読んでみないとわからない部分も大きいかなと。

監修に関しては、経験があるメンバーが担当しています。入ったばかりのメンバーが監修して「イケメンシリーズ」らしさについての判断ができるのかというと、そうではなくて。基本的にはチームのシナリオを全部読んで、どういう観点で監修してるかを見てもらいつつ、肌で感じて学んだ中で、監修できるようになっていくと思います。

例えば「主人公とはこうあるべき」と口で説明するよりも、実際にシナリオを読んでもらう中で、学んでいってもらう方が大きいかなと思います。

――ときめきをどう作るかを共有しているのですね。

鈴木:ときめきって、わりと日常から生まれると思っていて、舞台が戦国や幕末でもそれは同じかな、と。ミーティングで、「最近自分の彼氏になにを言われてキュンとした?」みたいな「キュンのストック」を共有したり。「キュン」の平均値をぶらさないということは大事にしています。

――「キュンの平均値」!

鈴木:(笑)。アニメやほかのエンタメを摂取しすぎると、変にマニアックになりすぎてしまう可能性があるんです。「イケメンシリーズ」は王道のキュンが必要なので、アニメ好きではない人、例えば新井のように普段ゲームをあまりプレイしないメンバーに話を聞いたりしてバランスをとるようにしています。

新井:「キュンシート」ってあるよね。

――また新たな言葉が!

鈴木: 新しいメンバーが入った時に、その人の考える「胸キュン」が「イケメンシリーズ」で描く「胸キュン」と違うということがあるんですね。たとえば「パンをくわえて通学路でぶつかって」みたいなキュンは少し古いじゃないですか。

なので「あなたが胸キュンだと思うことを1日5個あげてみてください」と、シチュエーションをあげてもらっています。そうやって「キュンの平均値」をならしていって、「共通のキュン」を理解してもらった上で、その人らしさの胸キュンを広げていくことが上達の近道なのかなと。

――チームプレイでイケメンを作るのは大変ですよね。おっしゃるように人によって「胸キュン」の認識が違うでしょうし。

鈴木:意見が分かれたらなるべく社内のたくさんの人に聞きますね。女性の多いチームですし、多い方の意見がお客さまの感覚に近いと思うので、そこにすり合わせたりします。

「イケメンシリーズ」特有の、“主人公”の描き方

――「イケメンシリーズ」の主人公のキャラクター性はクセがないというか、感情移入しやすい造形だと思います。主人公を描く上で気をつけていることはありますか?

鈴木:おっしゃるように「イケメンシリーズ」はクセのない主人公を目指しているところはたしかにあります。

今のトレンドとして、第三者視点で楽しむというか、主人公を尖らせている女性向けゲームも多いですよね。「イケメンシリーズ」ではそれをやらないのは、プレイしているお客さまに作品の世界に没入してほしいということが第一にあって、「共感」を一番大事にしようと考えているからです。

「自分はこういう行動しない」と思ったら、お客さまの気持ちが離れてしまいます。企画陣もその意識を持っているので、カレの行動よりも主人公の行動のチェックが厳しくなることもあります。これは「イケメンシリーズ」特有かもしれません。

主人公の行動に対して明確なアウトラインは作っていませんが、「かわいげがない」はNGという部分はあるかもしれません。

新井:監修をしていて「この行動はかわいくない」「こうした方がかわいい」みたいな意見は出てきますね。主人公がかわいくみえるかどうかも大事だと思っています。

鈴木:「愛され力」が高い女の子像を目指していますね。ライター陣とは「女性が好きな女性芸能人」の傾向の話をすることが多いです。たとえば綾瀬はるかさんや石原さとみさんは女性からも人気が高いじゃないですか、その共通点を探ってみると、愛され力が高い人が多いな、とか。そういう風にして主人公像を練っていきます。

――ユーザーからの声をシナリオに反映させることはありますか?

鈴木:ありますね。「カレのこんな一面が見たい」という声があれば、それに近しいものを取り入れてゲーム内のイベントに出したりして、なるべくお客さまの声は拾うようにしています。「イケメンシリーズ」はリアルイベントも行っているのですが、直接ご意見をくださるお客さまもいらして、それをライター陣へ伝えてもらったりしています。

新井:アプリ内でアンケートもとっていたり、チーム内でぶらさないようにする軸はもちろんあるのですが、可能な範囲で取り入れていっています。

――最後に、今後の新たな「イケメンシリーズ」の構想はありますか?

新井:もう動き始めています。新作が出ることは先日リアルイベント「イケフェス2017」で発表しました。今までは歴史やファンタジーものを展開していますが、次は音楽をテーマにしていて、これまでのシリーズとは変わったものになるのではと思います。

――それは楽しみです、今日はありがとうございました!

『イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑』

●アーサー・コナン・ドイル(CV.木村良平)の本編ストーリー配信開始!

木村良平氏がCVを務める女たらし×軽薄な”アーサー・コナン・ドイル“の本編ストーリーが11月13日より配信中。

<あらすじ>
三日月の夜に迷い込んだお屋敷で出逢ったのは「天才ミステリ作家」アーサー・コナン・ドイル。
危険で妖艶な彼は私にある勝負を持ち掛ける。
その勝負の中で見えてきたのは、彼の無垢とも呼べる本当の素顔。
「キミほどに俺を夢中にさせる相手は、他には考えられない。
……負けてもいい、って心底想える相手は、キミだけだよ」
名探偵シャーロック・ホームズでも解けない謎……それは、人が恋に堕ちるワケ。
この謎が解けた時、私が手に入れたのは――あなたという運命の人。

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本編ストーリーなどを進めると、アバターやアイテム、ストーリーなど豪華特典がもらえる本編進めようキャンペーン「このKissは誰にも言えない」が実施中。特典のストーリーでは、誰にも言えない秘密の”キス”のお話を楽しむことができる。
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