iPhoneの組み立てが中国で行われていることはよく知られた話ですが、その工場で働く従業員が置かれている労働環境もしばしば社会問題として取り上げられます。iPhone Xの組み立てで学生が過重労働を強いられていた件に対し、AppleとFoxconnが再発防止のため、是正に取り組んでいくことを明らかにしました。

AppleとFoxconnは問題を認識

今回問題となっている事例は、定められている週40時間の基準を超えて、インターンの学生がiPhone Xの組み立てに従事していたというものです。Appleと組み立て工場を運営するFoxconnはともに「労働が自発的であり、適切に報酬は支払われていた」と述べており、問題は法定労働時間を超えたことにあったとみています。
 
しかし、Financial Timesの取材に対して17〜19歳の学生が語ったところによると、内実はもう少し複雑なようです。彼らは中国・鄭州にあるFoxconnの工場で1日11時間、iPhone Xの組み立てに3カ月従事していました。
 
そのうちの1人は、卒業要件として「私たちの学校からここで働くよう強制された」「(インターンとは名ばかりで)勉学と仕事は何も関係なかった」とし、毎日最大で1,200台ほどのiPhone X向けカメラを組み立てさせられた、と語っています。

もはや黙認してはいられない

FoxconnやPegatronのiPhone組み立て工場の環境は、徐々に改善傾向にはあるものの、依然として国際的に問題視され続けています。
 
2017年6月にも、有名ジャーナリストが潜入取材を行い、FoxconnでiPhone生産に携わってきた従業員の悲痛な叫びを世界中に訴えかけたことが大きな注目を集めました。
 
ピーク時には、30万人もの労働者が1日に20,000台のiPhoneを組み立てるとあっては、こうした労働トラブルも取るに足らない問題なのかも知れません。しかし、そこで働いている人は、iPhoneを手にする消費者と同じ人間なのです。
 
今回のように、AppleやFoxconnが素早い行動を起こしたことは、彼らの危機意識が以前にも増して高まっている表れと言えるでしょう。
 
 
Source:Financial Times,MacRumors
Photo:Flickr-iphonedigital
(kihachi)