11月11〜12日にツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT最終戦「2017 AUTOBACS SUPER GT Round 8 MOTEGI GT GRAND FINAL」。

泣いても笑っても最終戦の「もてぎ」。チャンピオン争いだけではなく、チャンピオンの権利がなくても少しでもランキング上位に食い込もうとするチームの熾烈な争いが展開された熱い一戦となりました。

ポールポジションを獲得したのはグッドスマイル 初音ミク AMG。Q1で谷口信輝選手が2番手以下を1秒近く離す大差でトップタイムをマークすると、Q2ではそれに応えた片岡龍也選手が1分46秒076というコースレコードでポールポジションを獲得。

SUPER GT参戦歴が長くGT500、GT300と参戦してきた片岡龍也選手、実は自身のドライブによるポールポジションはこの最終戦もてぎが初めて。チームにとってもポールポジションポイントの1点を獲得できるなど幸先のいい幕開けとなりました。

12日の決勝。デモンストレーション走行のために来日したDTMマシンの先導によるパレードラップの後にローリングスタートにより決勝レースが始まります。

ポールポジションの初音ミク、2番手のARTA BMW M6 GT3は好調なスタートを切ります。しかし、もっと絶妙なスタートを切ったのは4番手だったVivaC 86 MC。予選3番手でチャンピオンの可能性もあるランキング3位だったLEON CVSTOS AMGを2コーナーまでに抜き去り3番手に浮上します。

LEONはその後も GAINER TANAX AMG GT3、D’station Porscheに抜かれ6番手まで順位を落とします。

ランキング2位のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3も予選順位8位から浮上することが出来ずに序盤は8位のまま周回が進んでいきます。

250kmというレース距離、当然タイヤ無交換作戦も視野にいれたチームも多いだろうという中、予選で使ったタイヤのライフが心配の種となっていた初音ミクは17周でピットイン。4輪をハード目のタイヤに履き替えて谷口選手にドライバーチェンジを行いレースに復帰していきますが、ピット時間は41秒台と長め。ここで同一周回数でピットに入りタイヤ無交換作戦のD’station Porscheにアウトラップで抜かれてしまうことになってしまいます。

またVivaCはリア2本交換、LEONはフロント2本交換と、ともにピット時間を短縮する作戦でトップを狙います。

最終戦優勝でチャンピオンにワンチャンスをかけるARTA BMWはレース距離の半分以上までピットインを引張り続け、31周目にようやくピットイン。そしてこのワンチャンスにかけるためにタイヤ無交換作戦に出ます。

全車がピットインを終えた頃の順位は1位にARTA BMW、2位にLEON。少し距離を置いてVivaCが3位、4位に初音ミク。VivaCと初音ミクは3位争いの接近戦を演じます。勢いは初音ミクにあるものの中々VivaCを抜ききれずに周回が進んでいきます。

しかし転機が訪れたのが41周目、VivaCは初音ミクとGULF NAC PORSCHE 911に抜かれ5位に後退。これで初音ミクは表彰台圏内に入りチャンピオンの可能性がよりいっそう近づいてきます。

トップ争いはもっと熾烈かもしれません。タイヤ無交換で10秒のアドヴァンテージを作っていたARTA BMWですが、さすがにタイヤがきつくなってきた様子。46周目に最終コーナーで若干体制を崩します。そこに接近戦を挑んでいたLEONがすかさず入り込み47周目のメインストレートでは2台が並んで走りぬけ第一コーナーの進入合戦に!その戦いを制したのはLEON!

一瞬をついて前に出たLEONはそのまま逃げ切りトップでチェッカーを受けます。

最終戦もてぎを優勝で飾ったのはLEON CVSTOS AMG。この優勝でランキング2位に上がりました。

そして3位となったグッドスマイル 初音ミク AMGはシリーズチャンピオンを獲得!今回のチャンピオンは2014年と違い、ドライバーポイント、チームポイントともにチャンピオン!

最後の最後までチャンピオン争いが熾烈に、そして激しく争われた2017シーズン。ワクワクが、そして情熱が止まらないシーズンとしてレースファンの記憶に残るシーズンとなったのではないでしょうか。

(写真:吉見幸夫 文:松永和浩)

【SUPER GT2017】オーバーテイク連発!最終戦もてぎのGT300は熱い戦いの連続だった(http://clicccar.com/2017/11/22/532761/)