16歳久保の争奪戦に各国メディアが熱視線 PSGとバルサの「新たな戦争が勃発」

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スペイン紙やアルゼンチン紙などが、今夏のネイマール移籍と絡めて報道

 ブラジル代表FWネイマールらを擁するフランス1部パリ・サンジェルマン(PSG)が、U-17日本代表FW久保建英(FC東京)の獲得に動き出す可能性が浮上している。

 かつてバルセロナの下部組織に所属していた“日本のメッシ”を巡るPSGとバルサの争奪戦は、ブラジル代表のスーパースター移籍によって遺恨を残した強豪同士の新たな争いとして、海外メディアも注目している。

 フランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が報じた、PSGによる16歳の久保獲りの報道は、世界各国のメディアで瞬く間に伝えられた。そして今夏の移籍市場で、バルセロナからブラジル代表FWネイマールを史上最高額の移籍金2億2200万ユーロ(約292億円)で引き抜き、様々な遺恨を残した両者による“リベンジマッチ”と位置付けられているようだ。

 スペイン紙「AS」は、「PSGとバルサの新たな戦争が勃発。今度は若きタケフサ・クボだ」との見出しで報じた。2015年までバルサの下部組織で活躍した久保は、クラブが18歳未満の外国籍選手の登録でFIFA規定に抵触したため、スペインで公式戦に出場できなくなり日本に帰国。記事では「偉大なゴールで魅了し、東京でも同じ活躍を見せており、彼らはラ・マシア(バルサ下部組織)に取り戻したいと希望している」と、バルセロナ側が久保復帰を希望しているところに、PSGが横槍を入れる格好になった状況を「新たな戦争」と紹介している。

英紙も「PSGとバルサが移籍戦争で火花」

 そして、“日本のメッシ”と呼ばれる久保だが、バルサのエースFWリオネル・メッシの母国アルゼンチンの新聞「クラリン」も、去就問題を「バルセロナとPSGが日本のメッシ、タケフサ・クボを巡り新たなる戦争」と異例の特集。「ネイマール移籍の傷が癒えぬなか、バルセロナとパリ・サンジェルマンの新たな戦争で、新たなる章が記された」と、久保争奪戦に注目している。

 さらに英紙「ザ・サン」も、「PSGがバルセロナと再び移籍戦争で火花。日本のメッシ、タケフサ・クボを狙う」と伝えている。

 仏誌発の日本の至宝を巡る去就報道は、世界が注目するフランスとスペインのメガクラブによる代理戦争の様相を呈しているようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images