沖縄の名物、ゴーヤちゃんぷる(写真はイメージ)

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 沖縄県は機能性食品の安全性や効能の実証を目的とした、臨床試験(ヒト介入試験)を県内で行う基盤を構築する。琉球大学を中心に、被験者募集から試験の計画立案と実施・評価、論文化までを一貫して行うシステムをつくる。2017年度に500人の試験参加者を募り、食品3件、化粧品1件の試験を実施する計画。19年度までにプラットフォームを確立し、ノウハウを蓄積する。

 健康・医療関連分野が成長産業として期待される中で、消費者庁「機能性表示食品」制度の届け出などに必要な臨床試験を県内において低コストで企業に提供する。学術機関をベースにした試験基盤を設けることで、中小企業を中心とした関連産業の拡大につなげる。

 沖縄では民間伝承を背景にした効能をベースに、地域資源を生かした健康食品開発が活発化している。一方、中小企業が主体のため臨床試験の委託コストがネックとなり、高付加価値の機能性食品に対する参入障壁となっている。

 県が構築を目指すシステムでは、基本的に試験参加者をボランティアで集めることで評価に必要なコストを抑える。県内企業から受託した食品原料などについて、登録会員から被験者を選び使用してもらう。その後、琉球大や医療機関で効果を検査・評価し、論文化する。蓄積した結果はビッグデータとして活用も見込める。このほど被験者の募集を始めた。

 構築した試験基盤は将来、独立採算化を目指すほか、より高度な医薬品の治験への対応も視野に入れる。

 国内における地域でのヒト介入試験では、北海道情報大学と北海道江別市などによるシステム「江別モデル」が先行している。沖縄では18年4月に業界団体が機能性食品の独自認定制度を始める予定で、試験基盤整備と合わせた産業の底上げに期待がかかる。

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