『THETA S』に比べると、格段の進化を遂げてるみたいです。迷ってる人は、今が買い時かも? VRデバイスを持ってる人は、さらに要注目ですよ!

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【ヒット確実な新製品の「試してわかった」をレポート】



プロの目利きたちがいち早くハンズオン!ヒット確実な気になる製品の試してわかったことをすべて教えます。

4K画質+360°空間音声で表現力が劇的に向上!!



2つの超広角カメラで撮影した映像をカメラ内部で合成し、1枚の全天球写真として出力してくれるスティック型の個性派カメラ「THETA(シータ)」シリーズの最上位モデル。本体サイズ、形状はほぼそのままに、4K画質に対応したほか、新設された4chマイクによって、360°空間音声の収録もできるようになった。また、大きな取り組みとして、システムをAndroidベースのものに刷新。「プラグイン」を追加することで、将来的にさまざまな機能を追加できるようにしている。



リコー

THETA V

実勢価格:5万6620円

【SPEC】サイズ:W45.2×H130.6×D17.9〜22.9mm、質量:121g、センサーサイズ:1/2.3型×2、有効画素数:1400万画素×2、最短撮影距離:10cm(レンズ先端より)、撮影感度:ISO64〜1600、内蔵メモリ:約19GB(静止画:4800枚/動画:合計25分)、通信機能:Wi-Fi、Bluetooth

4K&全方位サウンドで表現力が大幅アップ



リコーの全天球カメラ「THETA」シリーズには早くから注目しており、個人的にも高画質モデル『THETA S』を所有している。『THETA S』は、極めて完成度の高い製品で、画質も使い勝手も、これで充分だと思っていた。『THETA V』を触ってみるまでは……。

まず、衝撃的だったのが画質の違い。映像エンジンが変更されたという話は聞いていたが、それだけでここまで変わるのかというほど改善されている。全体的に明るく撮れるようになったほか、全体的なノイズ感が軽減された、好ましい画質にチューニングされているのだ。また、従来モデルでは、屋内などでホワイトバランスがおかしくなってしまうことが多かったのだが、『THETA V』ではその点も正確になった。これらは特に光量が不足しがちな屋内撮影時に威力を発揮するだろう。

また、画質面で何より重要なのが、動画が4K画質となったこと。いまだ世間的には4K画質を過剰と考える人も多いようだが、ある部分(方向)だけを拡大して表示する全天球動画の場合、この解像度アップは極めて有用と言える。

そして、その上でいよいよ音声も全天球に。VR鑑賞時に限られるのだが、これまではモノラルだった音声が、頭の向きに応じてリアルに変化するようになったのだ。これによる臨場感アップも、4K画質化と同じくらいのインパクトを感じた。

さらに操作性の面でも、取り込み速度の短縮(体感で数倍の高速化を感じられた)や、Bluetoothによる常時接続対応など、多くの点が改善。プラグイン機能によって、今後の機能向上も予定されているというのだから驚かされる。

まさに全方位で従来モデルとは世代の異なる製品に進化した『THETA V』。多くのライバル機が登場し、混戦状態となっている全天球カメラ市場だが、それらの中でも燦然と輝く、大本命な逸品に仕上がっている。「THETA」シリーズの人気は当分続きそうだ。

ついに堂々の3代目!THETA Vの基本機能をチェック





「THETA」の使い方は簡単。写真を撮りたいところに立って、シャッターボタンを押すだけ。これだけで全天球写真が撮影できる。動画を撮影する場合は側面「Mode」ボタンを押して動作モードを切り替える。



撮影した全天球写真/動画はスマホアプリで再生可能。そこからSNSに投稿して埋め込み型ビューアーで共有したりもできる。『PS VR』などのVRヘッドセットがあれば、VR再生を楽しむことも可能だ。





本体表裏に超広角(魚眼)カメラを配置。画素数は従来モデルと変わっていないが(14M相当出力に対応)、高速読み出し対応センサーとなったほか、メインプロセッサーも高性能化しており高画質化を実現。レンズの下にある小さな孔は新設された4chマイク(のうち2ch分)。

THETA V自慢の新機能はココがスゴイ!





撮影条件としては劣悪な薄暗い駐車場での画質比較。『THETA V』の方が低ノイズで情報量も多いことが一目瞭然だ。また、『THETA S』は実際よりもかなり青みがかった色になってしまっている。さらに、細かいところではあるが、内蔵ジャイロによる天頂補正で『THETA V』の水平が正しく取られている点にも注目してほしい。



『THETA V』は新たにBluetooth接続に対応。これまでは撮影設定を変更したり、写真に位置情報を付与したりする際は、いちいちWi-Fiでスマホと接続する必要があったのだが、『THETA V』では常時接続のBluetoothでこれを代用できる。ただし、ライブビュー撮影や画像の転送時には従来通りのWi-Fi接続が必要だ。



別売の専用外部マイク『3DマイクロフォンTA-1』(実勢価格:3万4800円)。内蔵マイクよりも中低域をしっかり収録できるほか、VR視聴時に水平方向だけでなく垂直方向も含めた、真の全方位サウンドを楽しめるようになる。

※『デジモノステーション』2017年12月号より抜粋。

text山下達也(ジアスワークス)

photo松浦文生