20日、韓国で14年4月に沈没した旅客船セウォル号が今年3月に海底から引き揚げられ、行方不明者の捜索や船体調査が行われてきたが、現在横倒しになっている船体を立てた上で作業が続けられる計画が明らかになった。資料写真。

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2017年11月20日、韓国で14年4月に沈没した旅客船セウォル号が今年3月に海底から引き揚げられ、行方不明者の捜索や船体調査が行われてきたが、現在横倒しになっている船体を立てた上で作業が続けられる計画が明らかになった。韓国・聯合ニュースが伝えた。

セウォル号船体調査委員会や韓国海洋水産部は20日、追加捜索と調査のため「船体直立作業」を進めていると明かした。船内作業者の安全を考慮すると現状の横倒しでは捜索・調査が難しく、また沈没に至った原因の解明には、現在地面と接している左舷側を詳しく調べる必要があるという。

直立作業にかかる予算は少なくとも68億ウォン(約6億9700万円)とみられ、韓国政府に要請中で、12月から準備作業を行い来年3月までに作業を完了する予定だ。作業方法としては、港に引き揚げられたセウォル号を、海上クレーンで持ち上げて立てる手法が有力候補に上がっているという。また、捜索中にセウォル号内部の柱を多数切断したことにより崩壊の恐れがあるとして、補強作業をしてから船体を立てる計画とのこと。さらに、セウォル号を引き揚げた海域から港までの移動経路において追加の水中捜索も検討しているそうだ。政府への最終報告書の提出は来年5月6日となっている。

船体調査委は、犠牲者遺族や海洋水産部などから意見を収集し、船体の保存・活用方式を決定する方針としているが、事故から3年半がたっても続く「真相究明」に、ネットユーザーからは不満げな声が多数上がっている。コメントでは、「沈没原因は過積載。3年前にすでに結論が出てるのに、国民の税金でふざけないで」「引き揚げて真相究明の後は、船体を立てて真相究明?その次は何かな?」「立てる、そしてまた裏返す、そして反対側に倒す、最後に切ってみる…100年くらい長引かせるつもりだろう」と皮肉ったものが多数の共感を得た。

またつい先日、行方不明者の家族らが捜索の継続を断念し葬儀を行ったことが大きく報じられていたことから、「残った人たちの葬儀も済ませたのに、さらに68億ウォン使うの?」「遺族も国民の目を気にして港を離れたというのに、巨額を投じて立てる理由は何?もうやめてもいいと思う」といったコメントも。

一方で「いっそセウォル号を国会やソウルの広場に設置して碑を立てた方が、亡くなった人の魂が慰められるのでは?」「船体は腐食した所が多いことだし、保存するより彫刻像を建てて追悼公園をつくった方がいいと思う」など提案する声も上がった。(翻訳・編集/松村)