日本代表の現状を韓国紙が分析 「チームの毒になり得る」問題点として指摘したのは?

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本田、香川、岡崎の代表落選に「エースと呼ばれる選手たちを抜いた」

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、11月の欧州遠征でブラジル代表に1-3、ベルギー代表に0-1と敗れた。

 日本で12月に行われるE-1選手権(旧東アジアカップ)には韓国、中国、北朝鮮が参戦するなか、ライバル国は日本の動向を注視しているようだ。「ハリルジャパンはE-1選手権を『Jリーガーの最終試験』と位置づけている」と、韓国紙「スポーツ朝鮮」が報じている。

 日本は10日のブラジル戦、14日のベルギー戦を連敗で終えて攻守に課題を露呈した一方、一定の手応えをつかんだ。「スポーツ朝鮮」紙は、「ハリルホジッチ監督は実験を選んだ。本田圭佑(パチューカ)、香川真司(ドルトムント)、岡崎慎司(レスター・シティ)など、エースと呼ばれた選手たちを抜いた。代わりに興梠慎三、長澤和輝ら、最近Jリーグで好調な選手たちを呼んだ」と言及。さらに「その実験はE-1選手権まで継続される」と伝えた。

 欧州遠征で一定の成果を残したとしながらも、同紙は日本の課題として国内組の競争力不足を挙げている。「ハリル監督は指揮を執って以来、継続的にJリーガーを試験台に載せてきた」と評価しつつ、浦和DF槙野智章、セレッソ大阪MF山口蛍をはじめ、ガンバ大阪MF井手口陽介らが新たに頭角を現し始めた。

 その一方で、「最近は杉本健勇も抜擢されたが、代表チーム内での地位は依然として不確かだ」と指摘。戦力的な観点から、国内組が大きな上積みをもたらしたとは言い難く、アピールが不足しているとしている。

韓国紙も指摘「ハリル監督の大きな悩み」

 そうしたなかで12月のE-1選手権を迎え、日本は9日に北朝鮮、12日に中国、16日に韓国と対戦する。同紙は「Jリーガーの最終試験と位置づけている」と報じたが、ハリルホジッチ監督もこの大会で国内組を見極めると公言しており、ふるいにかけられる形となりそうだ。

 ベルギー戦後、ハリルホジッチ監督は「国内組全員に言えるが、リズムに付いていけていない」と苦言を呈している。国内組のパフォーマンスには指揮官も決して満足はしていない。それだけに同紙も、「レギュラーとバックアップの格差がある場合、弱い競争力は最終的に代表チームの毒になり得る。指揮官の悩みが大きい部分である」と分析している。

 すでに韓国は大会登録メンバー24人を発表しており、Kリーガー20人、Jリーガー4人で構成されたチームは11月下旬から合宿をスタートさせる方針だという。一方の日本も国内組で臨むなかで、確かな収穫を手にできるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images