中国の太陽電池メーカー大手、ReneSola社の日本法人であるレネソーラ・ジャパン(株)(TSR企業コード:294717757、千代田区、以下:レネソーラ)の動向が注目を集めている。
 レネソーラは、親会社製のソーラーパネルやモジュールなどの太陽光部材を日本国内で販売していた。ところが今年10月下旬から突如、連絡がつかなくなった。親会社のReneSola社が業績悪化で太陽電池関連の生産から撤退が報道された直後の出来事だ。同社の部材を使用した太陽光関連設備は国内に多数あるという。
 今後の事業展開はどうなるのか。一切のアナウンスもなく放置された取引先は困惑している。


レネソーラ・ジャパンが入居していたビル

 11月初め、西日本のある企業から情報部に一本の電話が入った。「レネソーラ・ジャパンと連絡がつかず困っている」という。製品の仕入先で不良債権の心配はないが、安定供給が絶たれると保証やアフターサービスなど営業面で致命的なデメリットになる。レネソーラに電話をしても「お客様の都合」で電話を取り外したとのアナウンスが流れるだけ。案内された050で始まる番号も繋がらない。訪問すると、オフィスはすでに引き払われ案内板には社名表記すらない。ただ、エレベータ内の案内板にかろうじて社名が残され、会社があったことがうかがえる。
 親会社のReneSola社は世界でも有数の太陽電池メーカーでニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している。レネソーラは日本法人として平成24年7月に設立。太陽光ブームを背景に売上高を伸ばし、大手商社とも取引を重ねた。メガソーラー発電にも採用され、平成27年12月期の売上高は約94億円と急成長をとげていた。しかし、過当競争やブームの終焉で28年12月期の売上高は約70億円に急減した。こうしたなかでReneSola社が、収益悪化を理由に生産部門からの撤退を決めたとの報道が流れた。
 取材を進めると、レネソーラから一部業務や顧客を引き継いだというA社の代表に話を聞くことができた。A氏は「ReneSola社の生産撤退の報道は全くのデマだ。株主移転を伴うグループの再編が曲解された。中国ではむしろ増産している」と反論する。レネソーラの一部事業や従業員はA社が引き継ぎ、ReneSola社の日本代理店として機能していくという。
 一方、レネソーラは「今後、体制が変わりIPP(独立系発電事業者)として売電事業に転換する見込みのようだ」(A社代表)との事。だが、レネソーラ自体と直接コンタクトが取れず、動向は流動的といわざるをえない。
 国内の太陽光ブームはすっかり見る影もなく、関連事業者の倒産は過去最多ペースで推移している。市場を席巻した中国系太陽電池メーカーの日本法人で何が起きているのか。関係者は暗中模索の状態が続く。


 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2017年11月22日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

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