iMac Proは電源オフでも「Hey Siri」で起動? A10チップ搭載がBridgeOS解析から発覚、セキュリティ用途の可能性も
アップルいわく「史上最強のMac」となるiMac Pro(今年12月発売予定)は最大18コアのXeonプロセッサに加えて、iPhone 7と同じA10 Fusionチップを搭載するかもしれません。

情報源は、iOS開発者でiPhone Xも事前の解析で予測した Troughton-Smith氏。やはり開発者のJonathan Levin氏が「BridgeOS 2.0」をリバース・エンジニアリングした結果から、iMac ProがMacとしては初めてAシリーズチップ搭載機となると予測しています。

また、Troughton-Smith氏の仲間であるGuilherme Rambo氏は音声で起動する「Hey Siri」コマンドが利用できる見込みを指摘。これはiMac Proの電源が完全にオフでも利用可能ではないかと推測されています。
BridgeOSとはMacBook Proシリーズの一部に搭載されたTouch Barを制御する、watchOSをベースとした基本ソフトのこと。処理チップとしては、現行モデルではARMベースのT1が使用されています。

アップルがCDN(コンテンツ配信ネットワーク)に登録したOTA用のBridge OSをJonathan Levin氏がリバースエンジニアリングしたところ、バージョンが2.00であることが判明。これを元にしてTroughton-Smith氏らの分析が始まった形です。
Macでも2016年公開のmacOS Sierraから音声アシスタント機能のSiriは利用可能ですが、音声で起動する「Hey Siri」には対応していません。メニューバーまたはDockにあるSiriアイコンをクリックして、Siriが「ご用件は何でしょう?」と聞いてくるまで待つ必要があります。

さらにTroughton-Smith氏はA10 FusionチップはSiri制御だけではなく、macOSのブートおよびセキュリティを管理するのではないかとツイート。つまりメインプロセッサのXeonに負担をかけることなく、システム全体のセキュリティが強固となる可能性を指摘しています。
価格は4999ドル、日本円で56万円からとハイエンド製品に位置づけられるiMac Proでは、扱うデータも守秘性が高くなることが考えられます。仕事場のドアを開ければ呼び声一つで起動、安心して仕事を任せられる相棒が未来に待っているかもしれません。