今回のビジネス女子マナーは、制作会社勤務の宮原りかさん(仮名・31歳)からの相談です。

「急に怒り出す、感情の激しい上司がいて本当に辛いです。もともとオラオラ系の人らしくて、そういうときは言葉使いもすごく乱暴で……。自分が怒鳴られているときはもちろんですが、ほかの人のことを大声で怒鳴っているときにも、もう怖くて怖くて……。

しかも話をまったく聞いていない人なので、間違った解釈をして勝手に違うと怒って、こちらが説明して自分が間違っていると気付くとさらに逆切れするんです……。

間違った解釈をされないように、毎回、これ本当に必要?ってくらいの莫大な資料作りをしなくてはいけないので、業務も余計に増え、残業すれば仕事が遅いとまた怒鳴られ……。もう、精神的に壊れそうです。どうしたらいいのでしょう。

ちなみに社長以下、社員は10人の小さい会社で、相談できる法務的な部署はありません」

職場で大声を出されること自体、本当にビクッとしてしまうし、始終緊張を強いられて本来の能力も発揮できなくなります。しかも、相手は話が通じない上司……。こんなときはどうしたらいいのでしょうか。鈴木真理子さんにうかがってみましょう。

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職場環境改善を相談できる外部窓口もあります

働き方改革が政府の旗振りで進められ、メンタルヘルス、ストレスチェック、産業医などは、多くの企業でおなじみの言葉になってきました。

また、違法残業や過労死問題にも注目が集まっていることもあり、職場環境の改善は急務と考えなければいけないもの、という認知も高まっています。しかし、零細企業や同族会社では、今なお未着手のところもあるというのが現実です。

相談者さんの上司はパワハラの可能性が高いですね。誰も注意できないという状況からすると、残念ながら今後も続くことでしょう。

小規模の会社の場合、実利益を生み出している人だったりすると、たとえ社内での態度は横暴でも周囲は逆らえない、という雰囲気が生まれやすいのかもしれません。

あなたは言い返せず、精神的に壊れそうとのこと。10人の会社ということですが、社長にも言えませんか?社長も黙認しているのでしょうか……。

1人で抱え込まず、第三者に相談を

できることなら社長に相談に乗ってもらいたいところ。トップこそ、社員が気持ちよく働くために考え、実行すべきものです。環境が良くなれば、あなた以外の社員も働きやすくなることでしょう。

もし、「告げ口になるのはイヤ」という思いから相談できないというのであれば、大丈夫。社員のひとりとして、職場環境を良くしたいという気持ちを伝えることは、決して告げ口ではありません。

相談できない場合は、外部で相談できる窓口もあります。

各都道府県の労務局の総合労働相談コーナーの利用法や、そのほか助けになる窓口の一覧が厚生労働省のホームページに掲載されています。

職場でのパワハラで強いストレスを受け、うつ病などを発症してしまった場合には、認定条件を満たせば労災補償の対象となることがあります。

闇雲にただ自分が我慢すればいい、もっと頑張らなければいけないと思ってしまうと、どんどん辛くなって、体も壊してしまいます。

また、怒鳴られ続けていると、人は思考が止まってしまいます。第三者に相談することで、本当に耐えなければいけないことなのか、冷静に考えられるようになると思います。

退職、転職も視野に入れて

もし、もうその会社にいたくないと思うなら、退職、転職も視野に入れて。まだ30代ですし、悲観することはなんらありません。

「ここで頑張れなければ、どこへ行っても同じ」と自分で思い込んでしまったり、また、人から言われたことを鵜呑みにしてしまって、苦しい立場から逃れられなくなっている人も少なくありません。

そんなことはないんです。自分が生き生きと働ける場所がそこではなかっただけ、と考えるようにしてください。

「せっかく就職できたのだから頑張りたい」「人間関係は辛いけどやりがいはある」「誇りをもてるくらいの結果を残したい」。辛いのに続ける人の理由は様々です。でも、自分の心と体の悲鳴にも気付いてください。

一度きりの人生です。辛いことは少ない方がいいに決まっています。自分を大切にしてくださいね。

頑張れると思ったけど、本当にダメかもしれない……。冬が近づくと、寒さでメンタルがさらにモロくなるのです。



■賢人のまとめ
社内に相談できる場所がない場合、外部で相談できる窓口があります。また、その会社にもういたくないと思うなら転職、退職を視野に入れて。自分の体と心を壊さない働き方を見つけてください。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

(株)ヴィタミンMサイトhttp://www.vitaminm.jp/