21日、韓国メディアは、南北境界の板門店の共同警備区域(JSA)で亡命する際に銃撃されて重体になり、その後意識を取り戻した北朝鮮兵士が初めて「ここは南側か。南韓(韓国)の歌が聴きたい」と話したと報じた。写真は板門店。

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2017年11月21日、韓国・東亜日報によると、南北境界の板門店の共同警備区域(JSA)で亡命する際に銃撃されて重体になり、その後意識を取り戻した北朝鮮兵士が初めて「ここは南側か。南韓(韓国)の歌が聴きたい」と話したという。

複数の情報消息筋は20日、2度にわたる大手術を受けた後に入院治療していた北朝鮮兵士が最近、意識を回復したと明らかにした。18日からは自発呼吸が可能になったという。また、最初は医者らの質問に対し、まばたきや表情を変えるなどの反応を見せるだけであった同兵士は時間が経つにつれて簡単な会話で意思を伝えるようになった。最初の発言は「ここは南側か」との質問で、韓国に来た事実を確認した後には「南韓(韓国)の歌が聴きたい」と求めたという。

韓国政府消息筋は「兵士は歳が若いため、ガールズグループの歌などK−POPを主に流す北朝鮮向けの拡声器放送を聞いて亡命を決心した可能性もあると見ているが、正確な経緯はまだ分かっていない」と明らかにし、「意識を取り戻してからは回復が非常に早い」と説明した。

同兵士が意識を取り戻したことを受け、韓国の国家情報院と国軍機務司令部などの情報当局は亡命した背景や経緯、身元情報などを確認する中央合同尋問を行うと発表し、病院側に協力を求めた。しかし、病院側は「まだ正常な意思疎通は難しい状態で、調査を受ける段階ではない。もうしばらく安静が必要だ」との立場を伝えたという。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「本当に良かった。早い回復を祈っている」「助かってくれてうれしい。韓国人全員が応援していたよ」と安堵する声や、「医療チームの実力がすごい」「韓国の医者が奇跡を起こした。韓国人としてとても誇らしい」と医療チームを労う声が寄せられている。

情報当局が早速、尋問への協力を求めたことについては「ストレスを感じたら悪化してしまうかも。しばらくは放っておいてあげて」「患者が逃げ出すことはないのだから、もう少し待つべき。目を覚ましてすぐ尋問だなんてかわいそう」と懸念を示す声が見られた。

また、北朝鮮兵士の発言について「涙が出た。騒がしいこの国が誰かにとっては憧れの地なんだね。人権の意味を改めて考えさせられた」「ここはヘル朝鮮(地獄の韓国)だと思っていたけど、当たり前のことが実はすごく幸せなのかも」と考え込むユーザーも。

その他「拡声器放送に効果があったとは!」「JSAでK−POPコンサートを開催したら大変なことになるかも(笑)」「世界の平和を実現させるキーポイントは韓流アイドル?」などのコメントも多く、北朝鮮兵士の亡命理由にも関心が集まっている。(翻訳・編集/堂本)