グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、シーズン最終戦となる「ATPファイナルズ」の日曜日に行われた決勝戦で、ダビド・ゴファン(ベルギー)を5度目のマッチポイントで打ち負かし、7-5、4-6、6-3で勝利した。

「1年を通じて、精神のタフさを良い具合に保つことができたと感じている。調子の良い時は、他のあらゆる選手に対し、アドバンテージを持っているように感じます。そして今、こういった瞬間を迎えるために私はのし上がってきたのです」とディミトロフは語った。

多くのファンが待ち望んでいたロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)の試合ではなかったが、2008年に大会が3セット形式に戻って以来最長となる決勝を見せたことでファン達も満足したであろう。

ディミトロフが打ち立てた記録はそれだけではない。彼はO2アリーナでの5試合全てに勝利し、1998年にスペインのアレックス・コレチャ(スペイン)がハノーファーで優勝して以来、初出場で優勝した初めての選手となった。

「多少疲れていました。明らかに何試合か立て続けに難敵とプレーしなければなりませんでした。ゴファンが何か新しい事を試してくるのは分かっていました。彼は私に自分のプレーをさせないよう、攻撃的になる必要がありました」と、水曜日にラウンドロビン(総当たり予選)で僅か2ゲームを落としただけでゴファンに勝利したディミトロフは語った。

ゴファンの敗戦を経てプレーを修正し、両選手が自身のサービスゲームを落とす中、ディミトロフの最初の2回のサービスゲームをブレーク。試合をコントロールするようになった。

しかし、ディミトロフは困難を切り抜けた。ゴファンが更に8つのウィナーを取ったにも関わらず、ディミトロフは第8ゲームで追いつき、第12ゲームで再びブレークしセットを勝ち取った。

ディミトロフの自信は第2セットになっても揺るがず、第6ゲームで最初のブレークポイントを獲得したが、ゴファンは素晴らしいバックハンドでウィナーを取り阻止した。勢いが戻ったゴファンは続くゲームを4-3でリードしてブレークし、セットカウントをイーブンにした。

同じトーナメントでナダルとフェデラーを破ることができた6番目の選手であり、フェデラーを準決勝で打ち負かしたゴファンにとって、同点になった時点で自信を持つのはもっともな事だった。しかし彼は最初のゲームで4つのブレークポイントをものにできず、これらが決勝戦における彼の唯一のチャンスとなってしまった。

「今週を経て、私はより精神的に成長したプレイヤーになったと思う。自分自身に対し、私はできるということを示すことができた」と今シーズンをキャリア最高のランキング7位で終えたゴファンは語った。

ディミトロフはより冷静で、第6ゲームを取ることで第3セットの主導権を得た。しかし、マッチポイントを3回握ったものの勝利することができず、またゴファンが0-40かつ2-5の状態からマッチポイントを3回を阻止して持ちこたえた。

ディミトロフはサーブにより40-15の状態としたが、再びチャンスを逃してしまう。ゴファンがバックハンドボレーをネットに当てたために、ようやく決着がついた。

「第3セットの時は少し疲れていました。この試合は私がうまくサーブが出来なかった唯一の試合かもしれません。あの試合中、あまり多くのファーストサーブを決めることができませんでした......彼は大変な難敵でした」とゴファンは語った。

ディミトロフは彼にとって初となるマスターズのタイトルを8月にシンシナティで獲得しており、ロンドンでの優勝によりキャリア最高のランキング3位となった。彼の次の目標はグランドスラムである。

「もう世界3位となり十分に成し遂げたので、あまり大げさな事は言いたくない。もちろん、私の目標の1つはグランドスラムで優勝することです。これもまた常に、自分の夢でした」とディミトロフは語った。

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はトロフィーにキスをして喜びを噛み締めるディミトロフ
(AP Foto/Tim Ireland)