3度目の正直で箱根路へ!(写真:松尾/AFLOSports)

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 驚異の東大生ランナーに、「3度目のチャンス」が巡ってきた。東京大学の近藤秀一(3年)が、来年の箱根駅伝に挑む「関東学生連合」のメンバーに選出されたのだ。本戦出場を逃した大学のエース級からなるチームのメンバー16人のなかから、近藤は主将に選ばれている。

 一度は諦めかけた夢舞台だった。近藤は前々回から2年続けて関東学生連合のメンバーに選ばれたものの、本番の箱根路を走る10人からは漏れ、補欠に回った。スポーツ紙記者が解説する。

「箱根駅伝を主催する関東学連の規定では、『連合チームへの登録は2回まで』と定められていた。つまり補欠であっても2回登録された実績を持つ近藤選手は、前回で資格を喪失。“チーム(東大)としての出場”を目指す以外の道がなくなり、事実上、箱根路を走る可能性は消えたはずでした。ところが今年7月、関東学連が規定を変更。『本戦で出走経験がない選手』へと条件が改められ、3度目の挑戦が可能になった」

 思わぬ“救済”を受けた近藤だが、実は前回、逆にルール変更に泣いてもいる。

 前々回までの学生連合チームでは、10月に行なわれる箱根予選会(20km)で残したタイムの上位10人が自動的に本戦に出走するのが慣例だった。前回の近藤のタイムはチーム内10番目で、本戦出走の権利を獲得したと思われていた。

「ところが連合チームを率いた中央大の藤原正和・監督が11月下旬の1万m記録挑戦会の結果を踏まえてメンバーを決めると“条件”を追加。近藤は記録会で10番以内を逃し、涙を飲んだのです」(同前)

 半ば諦めたはずのチャンスが復活したのだ。今年の予選会で近藤は箱根出場校以外の日本人選手でトップ(個人20位)となる59分54秒を叩き出してフィニッシュした。今回も11月の記録会の成績を踏まえて最終決定となるが、2005年に東大生として関東学連選抜(当時)に選ばれ8区を走った松本翔氏は、太鼓判を押す。

「今年の近藤選手の走りは安定していて、充分にチャンスがある。出走メンバー入りして1区を走れば、練習環境が整った強豪校と先頭争いを展開するレースだって期待できると思います」

 青学大や東海大のトップ選手と競う“文武両道ランナー”の姿は見られるか。

※週刊ポスト2017年12月1日号