20日、フジテレビ「スポーツLIFE HERO'S」では「プロ野球12夜連続12球団SPECIAL企画」として、巨人の師弟コンビ、阿部慎之助小林誠司をフィーチャー。シーズンを終えた2人の反省会ともいえる食事の場にカメラが入り、阿部が小林に送った厳しくも期待を寄せるダメ出しの数々を伝えた。

巨人で正捕手の座を掴みつつある小林だが、「もっとできたと思う。もっと自分を出せたと思う」という阿部は、11年ぶりのBクラスに転落した今季を「もちろんバッテリーだけのせいじゃない。全然打てなかった俺らの責任でもある。だけどやっぱりキャッチャー目線になっちゃう。キャッチャーって優勝しなきゃ評価されない」と振り返り、小林にハッパをかけた。

すると、小林は「阿部さんによく『遊び心を持て』とか。『お前は一生懸命なりすぎなんだよ』とか『ミーティングのそのままの配球をしすぎ』とかよく言われました。遊びって、まず僕の感覚からしたらクエスチョンがあって」と悩みを口に。

これに対し、阿部は、9月18日の対中日戦でマシソンが藤井淳志に変化球を打たれた決勝ホームランの配球をあげ、「あれを何で打たれたのかなと思わないとダメ」とバッサリ。具体的な配球についても、「(藤井は)2ストライク3ボールになった外真っ直ぐのボールを反応しなかった。追い込まれているのに。もう変化球マークなんだろう」とした上で、「バッターの反応を見るっていうのも、もっと大事になってくる、来年」と諭した。

また、9月30日の阪神戦で先発の畠世周が危険球により僅か4球で退場になった場面にも言及した阿部。畠は、その翌日に登板すると前日の悪夢を払拭するかの如く、3度首を振ってからインコースにストレートを投げ込んでいるが、ここでも小林にダメ出し。

畠の姿勢を絶賛した阿部は、「俺は畠を呼んで褒めてあげた。近めの真っ直ぐからいったんだよ」と話すと、「あいつは絶対いいピッチャーになると思った象徴だった」とも。その上で「大したもんだなと思わなかった?」と小林に質問すると、捕手の務めとして「(褒めるのは)お前が言ってあげないとダメ」とキッパリ。その他にも今季頭角を現した捕手・宇佐見真吾の名をあげると、「宇佐見(今季)打ったろ?(正捕手の座は)来年分かんねーぞ」と檄を飛ばしていた。