ジェフユナイテッド千葉DF溝渕雄志

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[11.19 J2第42節 千葉2-1横浜FC フクアリ]

 気持ちはすぐに切り替えた。そして、前を向いた。時間はまだまだ残されている――。ジェフユナイテッド千葉DF溝渕雄志はチームの勝利のためだけに90分間ピッチを駆け回った。

 試合開始早々の1分に予期せぬ形から横浜FCに先制点を献上してしまう。相手が後方から放り込んだロングボールをDFキム・ボムヨンがコントロールミスして転倒。こぼれ球を拾ったFWジョン・チュングンの折り返しをクリアしようと試みた溝渕だが、蹴り出したボールは自陣のゴールネットに収まり、オウンゴールで先制を許してしまった。

 だが、ここで割り切った。「切り替えようと思ったし、仕方ないと割り切らないといけない。反省はあとですれば良いと思ったし、勝利のためには2点が必要なので、チームが勝つために貢献したいと思って、すぐに踏ん切りはついた」。残り時間は89分。1試合分の時間が丸々残っているのと同じだった。まずは追加点を与えないように、守備で集中。体を張って自サイドからの進入を許さずに相手からボールを奪うと、素早い切り替えで右サイドを駆け上がってクロスを供給と攻守に奮闘する。

 前半30分にMF町田也真人のゴールで同点に追い付いてからも攻勢を掛けたチームだが、なかなか勝ち越し点は生まれない。しかし、「1点がいかに重いかは分かっている。攻めて攻めて入らないときに、どれだけ守備陣で集中できるかが大事。1-1でいけば絶対に(攻撃陣が)決めてくれると思っていたので、集中して守った」と焦れることはなかった。

 幾度となく攻め上がった溝渕だが、「今日は本当にクロスの精度が悪かった」と振り返るように、この日、右足から放つクロスが得点を演出することはなかった。しかし、「それでもやっぱり行かないと何も生まれない」という積極的な姿勢が劇的な決勝点の呼び水となる。後半アディショナルタイム、右サイドでボールを受ける。足が思うように動かないかもしれない時間帯だったが、前にボールを持ち出して果敢に仕掛けると、クロスが相手に当たってCKを獲得。このプレーで得たCKからDF近藤直也の決勝点が生まれて2-1の劇的な勝利を飾った。

「『行け!行け!』と続けた結果、取れたCKだったので、(仕掛けるのを)止めないで良かった。良いクロスを上げられるのが一番良いけど、それでも何回も何回もアグレッシブに行った結果だったと、前向きに受け取っています」

「勝つことがすべてだった」という一戦。オウンゴールにも下を向かず、積極的な姿勢を示し続けたことでつかんだ勝ち点3は、チームにプレーオフ出場権をもたらすことになった。

(取材・文 折戸岳彦)
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