徳島ヴォルティスのFW渡大生はJ2で今季得点ランキング2位の23ゴールを記録した【写真:Getty Images for DAZN】

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 明治安田生命J2リーグ最終節が19日に行われ、徳島ヴォルティスは東京ヴェルディに1-2で敗れた。

 前節終了時点で5位につけていた徳島だったが、東京Vに敗れたうえ、8位のジェフユナイテッド市原・千葉が横浜FCに劇的な勝利を収めたことによりJ1昇格プレーオフ圏外の7位へ転落。今節プレーオフ進出を争っていた4チームの中で最も優位に立っていながら、1点に泣く結末となった。

 31分にセットプレーから東京Vに先制を許した徳島は、前半のうちに1人目、後半開始時に2人目の交代カードを切り同点を目指す。そして49分に渡大生が見事なボレーシュートで待望の1点を奪った。

 しかし、最終盤に再び勝ち越しを許し敗戦。徳島に唯一のゴールをもたらした渡は崩れ落ちた。試合後の取材でも「すごく責任を感じています」と肩を落とす。

「1点目を取ってから、2点目とれるチャンスは僕にあったので、あそこで決めきれないのが今の僕の実力ですし、すごくチームに最後まで迷惑をかけたなというのが率直な思いです」

 渡は今季J2で得点ランキング2位の23得点を挙げた。20得点以上を記録したのは得点王に輝いた横浜FCのFWイバ(25得点)と渡の2人のみ。昨季の12得点からも大幅に数字を伸ばし、大いに成長した姿を見せた。それでもJ1昇格プレーオフ進出を逃したことで「勝てるチャンスはいくらでもあった。その中で僕が決めていればというのは何回もあったので、本当にそこに尽きると思う」と喜びは一切ない。

 その後もエースストライカーとしての責任や、力の及ばなかった自分の不甲斐なさを悔やむ言葉を繰り返す。

「元々勝ちきれる試合で僕が点を取っていなかったので、そこに対してはすごく、個人的に、今シーズンずっと言っていますけど、『勝ちきれるFWになれなかった』ので、そこには本当にチームに対して申し訳なく感じています」

「監督がすごく使ってくれているので、それに対してやっぱり結果で応えなければと思っていた」と語る徳島のエースは、たくさんのゴールをお膳立てしてくれたチームメイトやリカルド・ロドリゲス監督への感謝も忘れない。自分は「チームに獲らせてもらっているFW」という自覚があるからだ。

「今年はいっぱい出られましたけど、いろいろな経験があったから今があると思っているので、これでしっかり地に足をつけて、(シーズンは)終わりましたけど、しっかり1年間の総括をしながら、また次に何をするか考えたいと思います」

 エースの責任を果たせなかったことを悔やんだとしても、シーズン23得点はストライカーとしての立派な実績であることに疑いはない。徳島でキャリア最高の輝きを放った24歳は、敗戦を糧に懸命に前を向こうとしている。

(取材・文:舩木渉)

text by 編集部