菊地に代わってキャプテンマークを巻いた江坂。プレーでチームを牽引して意思統一も図ったが、勝利は遠かった。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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[J1リーグ32節]仙台 3-0 大宮/11月18日(土)/ユアスタ
 
 試合開始20分過ぎまでは少なからずチャンスもあった。ボールが良い具合に回るシーンもあった。ただ、失点してからは……。「置かれている状況が状況ですし、ナーバスになっちゃったかな」。江坂任はそう振り返る。
 
 そして、今季に何度も繰り返した言葉を口にする。「もっともっと自分たちに自信を持ってプレーしていれば違ったかな」。江坂の認識としては「そこまで仙台のプレスが激しかったわけではない」のだ。だが、チーム全体が「ボールが自分のところにくると慌てている」ように見えた。
 
 当たり前だが、受け答えの表情は明るくない。少し硬い。菊地光将が出られないなか、キャプテンマークを巻いて出場したが、勝利へと牽引はできなかった。そんな悔しさが滲む。
 
「自分がピッチ上でまとめないといけないと思っていたし、戦う部分を求めてやろうとも考えていた。でも、まだまだそこが足りなかった」
 
 試合を観戦していて気になることをぶつけてみた。石井正忠監督も記者会見で指摘したことだ。「球際で後れを取ったのでは?」。そう訊ねると江坂は「本当にその通りだと思う」と返答して、続けた。
 
「ロングボールを相手が入れてきたシーンでもほとんど競り負けていたし、中盤でも三田(啓貴)選手と奥埜(博亮)選手に拾われていた。出足の遅さと球際の弱さが出てしまい、自分たちのボールにしなければいけないものも全部が相手ボールになってしまっていた」
 
 闘えていないチームに勝利は掴めない。そうして大宮は崖っぷちに追い込まれた。いや、既に片手でぶら下がっている“落下寸前”となってしまった。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)