ユニット結合、高速施工
 三井住友建設はサトコウ(新潟県上越市、佐藤憲二社長)と共同で、高層・超高層の鉄筋コンクリート(RC)造の建物を高速施工する「スクライム―サット工法」を開発を進めている。躯体構築から内装仕上げまで、1フロアを最短4日で施工する。

 工場で躯体を構築し、トイレやバス、ベッドや空調などの設備を据え付け、壁のクロスなど内装まで仕上げた建設ユニットをトレーラーで輸送。現場で組み合わせるのが特徴だ。配管類も事前に配置し、現場ではジョイントだけですむ。「極端に言えば、電気と水を通せば住める状態になる」(蓮尾孝一三井住友建設技術本部生産機械技術部機械化・自動化技術グループ長)。

 一連の作業を工場で実施することで「生産性と品質を向上できる」(蓮尾氏)。仕上げに必要な技能労働者を半分から8割程度減らせる見込みで、省人化や工期短縮が可能。10―20階のビジネスホテルなどを想定し、訪日外国人需要を狙う事業者に提案していく。

 三井住友建設は工場でコンクリート部材を造り、現場で組み合わせる工法が得意。サトコウは鉄骨造で設備と内装を仕上げたユニットの製造・販売で実績があり、両社の得意分野を融合する。

(文=村山茂樹)