結構、いろいろなところに足を運んでいるつもりですが、まだまだ行ってない場所、知らない場所がたくさんあります。

今週もそんな場所に行ってきました。

「オランダ大使館」。東京・港区虎ノ門、東京タワーのすぐ近くにありました。

こちらで行われたのはオランダの元国営企業「DSM」の「カーエレクトロニクス」新製品「ForTii Ace JTX8(フォーティエース JTX8)」の発表会。

「DSM」はオランダの国営企業としてはじまり、100年の歴史を誇るライフサイエンス、マテリアルサイエンスの会社。現在販売されている自動車の約97%に「DSM」の何らかのDNAが使われているというのですから驚きです。

今回発表されたのはマテリアル部門の新製品「ForTii Ace JTX8」(フォーティ―エース JTX8)。

今、世界エレクトロニクスのトレンドは、小型化と高性能化。オートモーティブエレクトロニクスは統合され、より自由設計にもなっています。今後、自動運転が進むと、エンジンの運転制御をコントロールするECU(エンジン・コントロール・ユニット)には多数のコネクタが必要とされるため、より小型化、軽量化が求められるのです。

「フォーティ―エース JTX8」は、過去最高160℃の高温ガラスの転移点により、高温環境下でも性能を維持できるのが最大の特徴。また、エンジンオイル等の薬品にも使用できるため、自動車への使用も最適なことをさらに高度化し、それらを小型化して厚さを薄くしても性能を維持できるようになったとのこと。また、低価格で安定した生産が可能なのも特徴だそうです。

最大で現在の10分の1までの大きさまで小型化可能とのことですが、いろいろなマージンを考えて少なくとも半減までは実現可能。強度を担保しながら耐久性も兼ね備えます。

金属からの代替えも可能とのことで、エンジンまわりの部品にも対応するといいます。

また、この発表会の直前に、トヨタ自動車のモータースポーツ車両開発の欧州での拠点「Toyota Motorsports GmbH社」との技術提携を発表。エンジニアプラスティックス、超高分子ポリエチレン繊維Dyneema(ダイニーマ)、3Dプリンティングを含む付加製造材料のSLA(ステレオリソグラフィー)用Somos(ソモス)、その他、積層造形法の一種でフィラメント上の樹脂を熱で溶かしながらノズルから押し出し、一筆書きのように樹脂を積み上げるFFF(Fused Filament Fabrication)なども含まれます。

これらのことも興味深いのですが、私が注目したのは最後の質疑応答。

記者が「日本はEVが遅れているといわれていますが、どう思いますか?」

という質問に対し、「日本もめまぐるしく変わり、ここ2〜3年では中国もEV化が進んでいます。その前にはテスラのブームもありました。今年はドイツ・フランクフルトモーターショーでドイツのメーカーがEVに投資しているというアピールをしていますが、日本はバッテリーやeモーターは進んでいますが、普及に関してはまだ進んでいるとは言えません。しかし今後、日本がEV普及を担っています」とのこと。

昨今、一部のメディアでは「日本のEVは遅れている」と言っているところもあるようですが、サプライヤーではそうは思われていないようです。メディアの皆さんには、冷静な対応をお願いしたいものです。

(吉田 由美)

トヨタと提携!「DSM」はオランダからの黒船になるのか!?(http://clicccar.com/2017/11/19/533034/)