中国では歴史問題を理由に、日本に否定的な感情を抱く人が少なからず存在するが、その一方では「日本という国を客観的に知るべき」であるという動きも存在する。こうした動きは「知日」と呼ばれており、知日をテーマとした雑誌なども存在するほどだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では歴史問題を理由に、日本に否定的な感情を抱く人が少なからず存在するが、その一方では「日本という国を客観的に知るべき」であるという動きも存在する。こうした動きは「知日」と呼ばれており、知日をテーマとした雑誌なども存在するほどだ。

 中国メディアの太行日報は10日、歴史問題が存在する以上、中国人が日本を客観的に知ることは決して容易ではないと伝え、過度な崇拝や過度な敵視はいずれも日本を客観的に知るためには障害になると伝えている。

 記事は、若い世代の中国人にとって「日本のアニメ、日本のブランド、日本の料理などは身近にあって当然の環境で育ってきた」とする一方、「食事をしている時でも、日本の話題を出すと親の顔色が一変する」という経験をしたことがある若い世代の中国人は少なくないことを紹介。

 また、日本に旅行に行く際にも、中国の親たちは明確に反対しないにしても、「日本旅行が周りの友人に広く知られないよう、気をつけなさい」と注意を促すケースが多いと伝え、多くの中国人にとって日本がどれだけ「複雑」な国であるかを紹介した。

 一方で、日本を訪れてみると中国人にとって驚きも多いものの、それ以上に「起源が中国にある事物の多さや、日中の相似点の多さに気付かされ、そして日本と中国の本質的な近さを知る」と主張。歴史問題などが存在するため、多くの中国人にとって日本は決して「近い国」ではないように感じられるようだが、それでも日本を客観的に知るためには「過度な崇拝や過度な敵視」は禁物であり、冷静な視点で日本を見ることで、本当の日本が見えてくるであろうことを伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)