映画「ビジランテ」完成披露試写会に出席した鈴木浩介、大森南朋、桐谷健太、入江悠監督(写真左から)/(C)2017「ビジランテ」製作委員会

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映画「ビジランテ」(12月9日から順次公開)の完成披露試写会が11月17日に都内で行われ、トリプル主演を務める大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太、そして入江悠監督が登壇した。

消息不明から一転、30年ぶりに田舎町に戻り、波乱の引き金を引く長男・一郎役の大森は「借金まみれの男」とキャラクター説明。いきなりのヘビーな紹介に客席が引くと、すかさず桐谷と鈴木が「それだけディープな作品ですからね」とフォローをし、それに大森は「優しいでしょう? この二人。そんな二人なんです」と、早くもチームワークの良さをうかがわせた。

また、粗暴な父親の跡を継ぐかのように地元で政治家への道を歩もうとする次男・二郎役の鈴木は、「元々20代のころからの知り合い。お兄ちゃんは長男として現場で引っ張ってくれたし、サブちゃんは周りを和ませてくれるムードメーカー。撮影は過酷でしたが、それ以外では楽しく食事をしたり、今でも会っている間柄です」と明かす。

さらに、雇われデリヘル店長として地元でうごめくように生きる末っ子の三郎役の桐谷は、「台本を読んだときに格好良い作品だと思ったけれど、演じ方がわからずに結構悩みました。でも、三郎の衣装を身にまとって撮影地の深谷の冷たい風を浴びたときに、感覚的に分かった気がした。脚本を読んでいたせいもあって、深谷には悲しい印象を受けたけど、入江監督はそのような空気を実際に知っているからこそ、今回の脚本を書けたんだと思いました」と振り返った。

オリジナル作品は、地元の埼玉・深谷を舞台に撮り上げた映画「SR サイタマノラッパー」(2009年)以来となる入江監督は、「自警団が出てくるローカルのクライムサスペンスは、10年前から練っていたアイディアでオリジナル作品は久々。大森さんにバーで会ったときに『プレッシャーがすごいでしょ、監督として問われるよね』と言われました。でも、自分としてはオリジナル脚本でここまでできるということを証明することができた作品になりました」と完成に自信を覗かせた。

撮影は冬に敢行。3人で川に飛び込んでもみ合うシーンについて、鈴木が「ノリに乗っている男・桐谷健太は海風と雪も呼んだ。ただでさえ寒い深谷が極寒になり、その中で川に飛び込みました。入江監督のカットがかかる前に、自分の体にカットがかかりました」と寒さゆえの硬直状態があったことを告白すると、大森も「体がびしょ濡れになるので川のシーンは一回きり。その中で画面を面白くしたいという使命感と、終わらせて早く帰りたいという気持ちで思い切りやりました」と回想。それに桐谷は「鈴木さんは、大森さんに何度も水の中に落とされているのに、眼鏡が外れることはなかったです」と感心していた。

また、映画の内容にちなんで“守りたいもの”を聞かれた鈴木は「老後の安定。そのことしか考えていません! 最低限の生活でお金に困りたくない」と告白。「夢がない」と大森と桐谷から攻められると、すかさず「やっぱり老後なんか関係ない! 明日死んでもいい!」と180度転換。長いものに巻かれるように考え方を変えた鈴木に、入江監督は「そういうところが二郎とそっくり!」とツッコミを入れていた。

同じ質問に大森は、「この『ビジランテ』のような映画が今後もなくならないよう、微力ながらもその力になれるような俳優であることを守っていきたい」と答えると、鈴木と桐谷は「格好良い〜! これだよ、これ!」と称賛。一方の桐谷は「子供の頃にあった無邪気さは、年齢を重ねていくとなくなっていく。それが嫌なので、子どもの頃のように全力でやっていきたい。モチベーションを守りながら人生を楽しみながら生きたいです」と目を輝かせた。

最後に、入江監督からキャスト陣に花束ならぬ深谷名物・ネギ100%のネギ束がサプライズプレゼントされた。これに鈴木は「まさに“ネギランテ”だ!」とダジャレで喜ぶも、桐谷は「でも、この画だけ見た人からしたら『どんな映画?』と思われるよ!」と苦笑い。それでも桐谷は「入江監督の眼差しの中で、大森さんや鈴木さんと一緒にやれて、まさにネギのようなスパイスたっぷりの映画になっています」と上手く(?)PR。大森もネギ束を片手に「重い映画ですが、そう思ったら帰りにお酒でも飲んでください」と観客に呼びかけ、鈴木も「入江監督の10年の思いが詰まった渾身作。スタッフ、キャストが一生懸命付いていって、その熱が画面に出ています」と胸を張った。(ザテレビジョン)