積雪地域では必須の「スタッドレスタイヤ」ですが、カー用品店などでは毎年、交換の時期になると長蛇の列ができることも。早めを意識した場合、いつがベストのタイミングなのでしょうか。

雪の予報が出るとタイヤ交換殺到!?

 雪道を走るのに安心なスタッドレスタイヤですが、それへ履き替える時期は、いつがベストなのでしょうか。


雪道で効果を発揮するスタッドレスタイヤへの交換、適切なタイミングはあるのか。写真はイメージ(画像:Sergii Baranov/123RF)。

 カー用品店「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)によると、「例年、雪の予報が出た翌日などには、交換の希望が殺到します。何時間もお待たせしたり、整理券を配布して対応したりしている状況ですので、早めの交換がおすすめです」といいます。

 早め、とはいいますが、その適切なタイミングはあるのでしょうか。ブリヂストンに聞きました。

――冬タイヤへ交換のタイミングはいつがベストなのでしょうか?

 雪が降り始める時期は地域によって異なりますが、タイミングとしては、その1か月前です。肌寒くなってきて、「来月には雪が降るな」と思ったら、交換をお考えいただければと思います。天気予報に「雪」マークがついてからでは遅いです。店舗が混み合うほか、突然の雪で交換希望が殺到し、在庫がなくなってしまうおそれもあります。

――早めに交換して、雪が降らないあいだに長く走ることになっても大丈夫なのでしょうか?

 たしかに、スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいことから、夏タイヤと比べてドライな路面では削れやすいといえます。しかし近年は、ドライな路面環境での走行性を向上させ、長寿命な製品が増えています。早めに交換しても走行性に影響することはありません。

非降雪地域でもスタッドレスタイヤ、必要?

――元来、ドライな路面をスタッドレスタイヤで走ると、どのような影響があったのでしょうか。

 もともとスタッドレスタイヤは雪や氷のうえでの走行性能を意識した商品で、ドライな路面ではカーブを曲がるときなどに腰がふらつく感じがするほか、トレッドパターンが細かいため走行音がうるさいといった問題がありました。近年の商品は、こうしたカーブにおける旋回性能や、静音性を向上させています。

――太平洋岸などでは、年間を通して雪がまったく降らないということもありますが、夏タイヤのままでもよいのでしょうか?

 雪は降らなくても、路面が凍結することは十分に考えられますので、当社としてはこうした地域でもひとつの「保険」として、スタッドレスタイヤの装着をおすすめしています。たとえば東京で雪が降るのは1月ごろからが多いと思いますので、やはり11月ごろから交換をお考えいただいた方がよいでしょう。販売店も、早めの交換に対して割引していることもありますので、経済的にもメリットがあるといえます。

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 なお、冬場は路面温度も低くなるため、夏タイヤが本来のグリップ力を発揮できないかもしれない点には、留意したほうがよいでしょう。

 ちなみにオートバックスセブンによると、スタッドレスタイヤは早い地域で8月、9月から販売が始まり、早期購入割引を実施している店舗では冬に近づくにつれ割引率が低くなっていくとのこと。キャンペーン実施の有無やその時期、割引率についても店舗により異なるといいますが、東京などの都市部では11月中旬には割引を終了している店舗もあるそうです。

【地図】主要都市の「初雪の日」平年値


主要都市における「雪」初日、1981年から2010年までの平年値(画像:気象庁の資料をもとに国土地理院の地図を加工)。