日曜劇場『陸王』(TBS系)は、完全なる体育会系ドラマだ。足袋作りの老舗「こはぜ屋」が会社の存続をかけたランニングシューズ“陸王”の開発に挑み、その開発にかかわる人々の人間ドラマが描かれる。そこには、つねにライバルの存在を意識し、勝利を信じて奮闘する男たちの姿がある。

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 「こはぜ屋」の四代目社長、宮沢紘一を演じる役所広司が地方の零細企業の未来を背負っているかのようかのような渋みのある演技を見せる一方、苦悩するマラソンランナー茂木裕人を演じる竹内涼真が見せる新しい体育会系男子の魅力にも注目が集まる。

 『半沢直樹』『下町ロケット』で知られる池井戸潤のベストセラー小説をドラマ化した本作。竹内涼真はドラマ『下町ロケット』にも出演したが、今回は他のランナー役の俳優と同様に、オーディションを勝ち抜いて抜擢されたという。もともとプロを目指して20歳までサッカーをしていたというが、見た目以上に熱いタイプだといえるかもしれない。彼の走る姿を観たい、応援したい! とエキストラ応募に多くの人が殺到しているようだ。

 実際にロケにエキストラで参加した女性たちの話を聞くと「近くで見ると、顔が小さくてキラキラしていた」「背がすごく高くて、かっこよかった」と、間近でその魅力に触れ、その美脚を拝むことによって、さらに好感度が増し、より強力なドラマ支援者となっているのがわかる。

 人を集める力がある、つまり人気があるというのは、それだけ多くの人から期待されるということである。本作の中で、控えめながら気骨のある男として描かれる主人公・宮沢紘一は、社運を賭けた新しいマラソンシューズ“陸王”を竹内演じる茂木選手に履いてもらうことにこだわる。彼がレースで走る姿を実際に見て、膝を痛めても諦めることなく、フォーム改良で復活を目指す姿勢に強く共感したからだ。そんな共感を得て、大きな期待を寄せられる男を演じるに相応しい器が、竹内自身にも十分に備わっているように思う。

 茂木を演じるにあたり、長距離ランナーに見えるようさらにトレーニングに励んだという竹内。話題の化粧品会社のCMでは包容力のある「大人ビューネくん」が一番人気だったようだが、「熱血ビューネくん」が本来の彼に一番近いのかもしれない。

 ドラマは佳境を迎え、第5話は30分拡大版となる。再起を図る男たちのドラマに熱くなり、竹内涼真の走る姿に眼福を得るとしよう。(リアルサウンド編集部)