【神戸vs広島プレビュー】神戸は天皇杯のタイトル獲得を目指す意識がプラス…広島はアンデルソンの1トップに活路

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■ヴィッセル神戸 前節の甲府戦はハーフナー・マイクが2得点の活躍

【プラス材料】
 アウェイで行われたリーグ前節の甲府戦では、エースのポドルスキを警告累積で欠くなか、3−2で逆転勝利を収めた。ハーフナー・マイクが強みの高さを生かしてヘディングで2ゴールを挙げると、後半から出場した大槻周平が泥くさいプレーでゴールを決めるなど、エースの不在を感じさせないパフォーマンスを見せた。

 守備でもJ1残留争いの渦中にいる甲府の猛攻を、GKキム・スンギュを軸によく耐え忍んだ。またハーフナーの逆転ゴールをお膳立てした小川慶治朗が試合後に「天皇杯のタイトル獲得を目指しているので、しっかりと準備をして、残りのリーグ戦を戦っていきたい」とコメントを残しているように、残り3節もモチベーションを高く維持できるのは好材料だ。

【マイナス材料】
 甲府戦の後、約3週間のブレイク期間にけが人が復帰したものの、多くの選手はコンディション維持に苦慮した様子。関西サッカーリーグのアルテリーヴォ和歌山や関西学生選抜などと練習試合を行って調整したものの、気持ちの入った試合はできず。ボランチ藤田直之は「和歌山戦? ダメでしたね。ゲーム体力を維持するという意味ではプラスですが、それ以外はあまり……」と振り返った。

 J1残留争いをしている広島との一戦は、気持ちの面で難しいゲームになりそうだ。天皇杯に向けた調整を意識しすぎると足をすくわれかねない。また、ロシアW杯公式球発表の場に出席するためチームを離れていたポドルスキが再合流したのは今週。コンディション面でやや不安が残る。

文:totoONE編集部

■サンフレッチェ広島 リーグ中断期間中のトレーニングマッチで新システムに手ごたえ

【プラス材料】
 先週末に行われたG大阪とのトレーニングマッチで、広島は2−1(45分×3本)と勝利。この試合でアンデルソンの1トップをテストしたのだが、この形が見事に機能した。右ウイングでのプレーと違ってシンプルな球裁きを見せた若きブラジル人アタッカーのプレーが起点となり、チャンスを量産。柴崎晃誠のゴールも偶然ではなく、しっかりとした守備からのカウンターで相手の裏を取り、高橋壮也の見事なクロスから思惑どおりの形で得点した。

 また守備面も、アンデルソンが相手のパスコースを限定することで安定。ボールロストしてもサポートが早く、大きな破綻につながることもなかった。千葉和彦も「いいイメージでトレーニングマッチを終えられたので、そこをリーグ戦につなげたい」と手応えを口にしている。

【マイナス材料】
 リーグ戦3試合連続無得点、4試合で得点1。降格圏に転落している最大の要因が得点力不足にあることは論を待たない。そこを払拭するためにヤン・ヨンソン監督も選手や形を試行錯誤を繰り返しているが、チームとしての機能不全はなかなか払拭されていないのが現状だ。

 G大阪とのトレーニングマッチでもチャンスの数は確かに増幅されていたが、アンデルソンをはじめフェリペ・シウバやパトリック、工藤壮人、皆川佑介といった「点を取るべき人」がゴールネットを揺らすシーンが生まれていないのが現状だ。水本裕貴は「もっと攻撃に迫力を出して、決定機をさらに作っていきたい」とチームとしての得点力アップに向けて課題は少なくないことを示唆。いずれにしてもゴールを量産しないとチームに勢いは生まれない。

文:紫熊倶楽部 中野和也