ハリル監督、代表メンバー選考の流儀を力説 「常に最高の選手を選ぶわけではない」

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フランス紙で代表のチーム作りに対する持論を展開

 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が、現在世界最強の一角と称されるフランス代表について独自の考察を加える一方、「代表監督は常に最高の選手を選ぶ訳ではない」との持論を展開。

 MF香川真司(ドルトムント)、FW本田圭佑(パチューカ)、FW岡崎慎司(レスター)を招集外にした流儀を力説している。フランス紙「パリジャン」が報じた。

 日本代表が欧州遠征を実施し、ブラジル、ベルギーという列強の胸を借りる間、フランス代表は10日にウェールズ代表(2-0)と戦い、14日には世界王者ドイツ代表との親善試合に臨み、2-2のドローに終わった。

 敵地でのドイツ戦で2ゴールを決めたのは、FWアレクサンドル・ラカゼット(アーセナル)だった。そして切れ味鋭いドリブルでラカゼットのゴールをアシストしたのは、FWアンソニー・マルシアル(マンチェスター・ユナイテッド)だったが、フランスのリールに自宅を持つハリル監督は二人のアタッカーにダメ出しをしている。

「彼らは才能の持ち主で例外的な存在だ。だが、規律に依然として欠けている。時として彼らは献身という部分や野心が欠ける。だから、あまり彼らについて喜びすぎてはいけない」

 現在のフランス代表は各国のビッグクラブで主力を務める選手が多く、タレントの宝庫となっている。メンバー選考の難しさについて質問されたハリル監督は、自身の流儀を披露している。

「正しいバランスを見出す必要がある」

「攻撃陣が怪物的なので、(フランス代表監督の)ディディエ・デシャンは悩むだろう。だが、選手層が厚いに越したことはない。ムバッペのプレーぶりを見れば……このチームには別格な仕事をできる選手が多い。しかし、注意しなければいけない。若い選手は、あまりに見事にやろうとしすぎることもある。自分自身を証明したいと思う。これは間違いなくポジティブなことだが、あまりに個人主義や利己主義が存在すると危険だ。組織を蝕む可能性もある」

 MFポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)やFWキリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)、マルシアルら若きスーパースターが揃うフランス代表で、エゴをコントロールできなければチーム崩壊を招く可能性があるという。

 そして、現時点のフランス代表の提言として、ハリルジャパンの現状にたとえるような発言をしている。

「正しいバランスを見出す必要がある。監督は常に最高の選手を選ぶわけではない。同じポジションで似たような選手を4人抱えることはできない。そうなれば、論争は避けられない。シーズンはまだ長い。3月からはいろいろ興味深くなる。なぜなら、ここから6月までどんな状態になるか、選手は証明することになるからだ」

来年3月には「27から28人の候補者がいる」

 今回の欧州遠征では本田、香川、岡崎という日本代表を長年牽引してきた3人が選外となった。香川と岡崎は日本代表のメンバーで、いまだに最もプレステージの高いクラブで実力を発揮しているが、ハリル監督は「最高の選手を選ぶわけではない」と主張。ビッグネーム斬りも厭わない持論を展開している。

 そして、来年3月にはメンバーリストを28人にまで絞る方向性を示している。

「その頃(3月)には、我々は27から28人の候補者がいるだろう。だが、最後の様々な要素とは別問題として考えなければいけない。メンバーリストの作成や選手の個性がもたらす違いというものなど、様々なことが影響する。競技の部分だけでなく、人間的な部分も考慮しなければいけない」

 欧州遠征に選出されたのは25人。そこに今回外れた3人を含めればちょうど28人になる。ロシア・ワールドカップのメンバー選考に向けた自身の流儀の一端を披露したハリル監督。3月の親善試合を経て、どんな23人がロシアの舞台に立つのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images