中国自動車市場で好調な販売を続ける日系車。中国の街中では非常に多くの日系車を目にすることができるが、それは中国に限ったことではない。香港メディアの鳳凰網は11日、タイでも街中は日本車であふれかえっているとし、「なぜタイは日本車ばかりで、中国車は見かけないのか」と訝る記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)lakhesis /123RF)

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 中国自動車市場で好調な販売を続ける日系車。中国の街中では非常に多くの日系車を目にすることができるが、それは中国に限ったことではない。香港メディアの鳳凰網は11日、タイでも街中は日本車であふれかえっているとし、「なぜタイは日本車ばかりで、中国車は見かけないのか」と訝る記事を掲載した。

 ベトナムやタイを訪れた中国人は、街中であまりに多くの日本車を目にして「ここは本当にタイなのか。まるで日本の街中を見ているようだ」と感じるようだ。それは、自動車だけでなく、バイクやバスやトラックの多くが日本車で、さらには改造したトゥクトゥクまでが日本メーカーだから」なのだという。

 こうした光景を目にして、一部の中国人は「タイは中国との関係が良い国ではないか。それに今や中国の自動車産業は高度な技術を持っていて、決して他国に引けを取るようなことはないのに、なぜ中国車を見かけないのだろう」と思うようだ。

 こうした疑問に対し、タイで日本車が支持されている背景には、「日本車メーカーは非常に早い時期からタイに進出しているうえ、タイの消費者の心には日本製品は品質が良く、信頼できるという考えが浸透している」という要因があると紹介した。

 またタイには日本の自動車やバイク関連の工場が多く進出しており、現地生産を行っているゆえ、タイで販売される日本車は関税がかからないため安く購入できるという要因もあると指摘。タイとマレーシアでは同じバイクでも3割ほど価格差があるとし、タイでは日本車や日本のバイクが相対的に安いのだと主張した。

 記事は、タイで日本車が支持されているのは「早くに進出したこと」と「価格」を理由に挙げているが、それだけが理由ではない。日本車より安く中国車を販売しても、大して売れないはずで、日本車の燃費性能や品質の高さ、そして良好なブランドイメージがあるからこそ日本車はタイでも売れるのであろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)lakhesis /123RF)