横綱日馬富士の暴力事件で、被害者貴ノ岩の兄、ルブサン・アディヤさんがテレビ朝日の独自取材に応じて「許せない」「悔しい」などと怒りをあらわにした。貴ノ岩が10月(2017年)の終わりごろ突然電話してきて「10針縫い、右耳が炎症を起こした」「自分は非がないのに」と声を震わせていたそうだ。

アディヤさんによると、貴ノ岩は日馬富士に「なんて嫌なやつだ、なんて忍耐強いやつだ」と言われながら頭などを殴られた。入院(その後退院し、九州場所を休場中)は貴乃花親方の勧めで、貴乃花は「自分が暴行を受けたのと同じ、最後まで戦う」と言っていたという。

アディヤさんは貴ノ岩の性格を「おとなしくて協調性があり、ケンカをしたこともない」と語り、今は弟に何をしてやれるのか、暴行被害を相撲協会かモンゴルの警察か日本の警察か、どこに届け出るかを兄弟で相談しているとも話した。

モンゴル国内には日馬富士に同情的な人もいる。少年時代の柔道師匠、ダンデム氏は「ルールや規則をきちんと守る模範的な少年だった」と言う。「なるべくお酒から遠くにいるべきです」「彼にはやり直す力があると思います」

不可解な相撲協会の対応

不可解なのは相撲協会や貴乃花親方の対応だ。貴乃花は鳥取県警に被害届を出したのに、協会に報告していなかった。協会はスポニチで初めて報道されてからやっと発表した。

スポーツ評論家の玉木正之氏は「他のスポーツとは組織が違う。各部屋が独立していて、協会はその連合で町内会のようなもの。普通なら協会がまず調べるが、それができていない」と指摘する。

司会の羽鳥慎一「たしかにわかりにくいですね」

鳥取県警は暴行でなく傷害事件として被害届を受理した。相撲協会は公益財団法人として税制面でも優遇されている。事件の行方にかかわらず、この特別待遇の再検討も必要だろう。