日本代表の戦いを見たベルギー人記者がW杯での成績を予想 「はっきり言って…」

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試合を取材した現地記者が分析 「日本のタレント力は十分なレベルに達していない」

 バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、現地時間14日の国際親善試合ベルギー戦に0-1と敗戦。

 10日の同ブラジル戦(1-3)に続く黒星で、ハリルジャパンは11月シリーズを連敗で終えた。来年6月のロシア・ワールドカップに向けて収穫と課題の両方を手にしたなか、ベルギーの公共放送局「VRT」のピーター・ヴァンデンベンプト記者はロシアW杯における日本の成績を予想し、「苦戦を強いられるだろう」と語っている。

 日本はベルギー戦の前半を0-0で折り返すも、後半27分にMFナセル・シャドリにドリブル突破を許し、そのままペナルティーエリア内左サイドに侵入されてラストパス。最後はGK川島永嗣の頭を越える柔らかいクロスから、ルカクに難なく頭で決められた。結局これが決勝点となり、0-1で敗れている。

 今回の欧州遠征で連敗を喫した日本だが、ロシアW杯に向けた強化としては格好の相手となった。ヴァンデンベンプト記者は日本選手の能力に一定の評価を与えつつも、W杯を見据えて冷静な意見を口にしている。

「マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、バルセロナ、パリ・サンジェルマン……。ビッグクラブで多くの選手がプレーしているベルギーでも、ワールドカップで勝ち進める保証は一切ない。その意味で、日本のタレント力はまだ十分なレベルに達していない印象を受ける。もちろん予想に反して勝ち上がる可能性はあるものの、厳しい戦いを強いられるだろう」

「仮にポット1のロシアと同居すれば…」

 さらに同記者は「もしワールドカップ上位進出を狙うのであれば……」として、「もっと多くの選手が欧州のビッグクラブでプレーするぐらいにならないと難しいだろうね」と分析。日本のW杯上位進出は困難なタスクと見ているベルギー人記者だが、「ただし、16強という意味では違う」と断言。その理由は実に簡潔だ。

「はっきり言って抽選次第だ。実際そうだと思うよ。仮にポット1のロシアと同居すれば、日本にとってはOKだろう? 十分に勝つチャンスもあるからね。だが、例えば(FIFAランク1位の)ドイツだったら、勝つのは極めて厳しい。おそらくベルギーと同居してもね」

 最後に本気とも冗談とも受け取れる一言を付け加えた。10月に発表されたFIFAランキングを基に、W杯出場の32カ国をランキング上位国から8カ国ずつ4グループ(ポット1〜4)に振り分け、各ポットから4カ国が抽選で選ばれる。

 開催国ロシアに加え、FIFAランク上位7カ国のドイツ、ブラジル、ポルトガル、アルゼンチン、ベルギー、ポーランド、フランスはすでにポット1が決定。日本は最下位のグループにあたるポット4が確定しており、ランキングで格上の3カ国と同居することが決まっている。欧州が同じグループに同居するのは最大2カ国で、それ以外の地域の国が同グループに入ることはない。ポット2にはスペインやイングランド、ウルグアイなど難敵も揃っており、12月1日のW杯組み合わせ抽選会は大きな注目を集める。

ブラジル&ベルギー戦を経て“W杯仕様”へ

 ロシアW杯のグループリーグで、ブラジルかベルギーのいずれかと同居する可能性もある日本にとって、今回の欧州遠征はまさに格好のシミュレーションの場だった。結果は連敗に終わったが、改善すべきポイントをチーム全体で共有できているのは大きな収穫と言えるだろう。

 長谷部誠は「(ベルギー戦に向けて)スカウティングのビデオを見て、自分たちがどういうふうにやるかという話をした。そこで(選手から)意見が出て、練習でもコミュニケーションを取りながらやった。それは監督も喜んでいた」と明かしており、そうした状況を指揮官も歓迎しているという。“W杯仕様”へと脱皮を遂げつつあるハリルジャパンは、本大会まで残り7カ月を切ったなか、急ピッチでチームの底上げを進めている。

 ベルギー人記者は最後に、「ワールドカップで両国が良いところまで勝ち上がれるといいね」とエールを送った。本大会で激突した時、日本は会心のリベンジを果たせるだろうか。

【了】

大木 勇(Football ZONE web編集部)●文 text by Isamu Oki

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images