車載用の温冷感センシングシステム

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 パナソニックは自動車の運転手が感じる「暑い」「寒い」という感覚を見分ける赤外線センシングシステムを開発し、サンプル出荷を始めた。運転手の眠気検知などに活用でき、居眠り運転防止に役立つ。エアコン向け技術を改良し車載用に耐久性を高め、計測できる温度範囲も拡大した。車の安全機能を強化する車メーカーなどと仕様のすり合わせを始めており、2018年度以降の採用を目指す。

 パナソニックとして運転手向けセンシングシステムの市場投入は初めて。人や物が放射する赤外線を検知するセンサーを動かし、熱の分布が分かる画像を合成する。画像から人の存在を検知し、その表面温度と周囲の温度を比べ人の放熱量を算出する。放熱量データを基に独自のソフトウエアを使い「暑い」「寒い」という人の温冷感を見分ける。

 運転手の温冷感を車内の明るさ、運転時間、運転手の表情などの情報と組み合わせると、眠気の予兆を検知できる。空調や照明機器と連動させ、室内を冷やしたり明るくしたりして車内環境を調節し、眠気を未然に防げる。

 今後、自動運転技術が普及すれば運転手の緊張感が緩み、眠気を感じる機会が増える可能性があるとの指摘がある。そこで運転手の状態を調べる技術は需要が拡大するとみられる。カメラや人工知能(AI)を使い、人の目の動きや表情などを分析する技術などと組み合わせ、車載用システムとして提案する。オフィスや学校などへの展開も視野に入れる。