とにかく冒険のための一歩を踏み出してみよう(写真:マハロ / PIXTA)

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新卒で就活中です。SE(上流)・ITコンサル・ゲームプランナーあたりを志望していたはずですが、やる気が出ません。去年も就職活動をしていたのですが、内定を辞退して今もやる気が出ません。
留年しているということもあり、働いている知り合いもいるのですが、死にそうに見えます。就活をしていると、地方公務員とか、メーカーのルート営業はホワイトっぽいイメージがあります。ただその地方公務員やルート営業をやってる人間ですら「辞めたい、転職したい」とぼやいているのを見ると、働きたくないと思うばかりです。
こう言うと、じゃあ働かなければ?と言われそうなのですが、それもやはり抵抗感があります。
しかし、考えれば考えるほど、働きたくなくなってきます。
働くこと自体と、目下の就活に対して何かやる気が出るようなアドバイスをいただければ幸いです。やる気なんか自分で出すか、カウンセラー、心療内科にでも行けという話だとは思うのですが、どうかお願いします。
学生 木村

実際にやってみると、「その次」が見えてくる


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イメージ先行の思考をやめて、実際にやってみること、これに尽きるでしょう。仕事も人生もそうですが、新しい経験を実際にどんどんしていくことで、今までと異なる風景が見えるようになり、その結果として「その次」が見えてくるものです。

木村さんは内定を去年もらっていたという話ですから、まったくもって仕事の入り口にも立てない状態ではないわけでしょう。ですから、あとはいかにして一歩前に踏み出すかだけですね。

確かに、すでに仕事をしている周りの人たちがつまらなそうにしていたりすると、なんだか仕事そのものに対する疑問を抱いてしまう気持ちもわかります。

しかしながら、そういった人たちばかりではない、つまり仕事を楽しみながらやっている人も多くいるものなのです。

私自身もそういった人の1人です。

そして、往々にして仕事を楽しんでいる人は、元から楽しい仕事についていたわけではなく、仕事を楽しいものに自分でしてきた結果として、そういった状態になっているわけです。

何も、世の中のどこかに楽しい仕事が転がっているわけではありません。ましてや、万人にとって楽しい仕事なんて世の中に存在しません。楽な仕事も存在しませんし、つらいことや悲しいことがまったくない仕事も存在しません。

仕事を実りのあるものに変える努力をする

そのような中、私たち個々人にできることは、仕事に向き合うスタンスを変える、そして仕事を自分にとって楽しいものや実りのあるものに変える努力をすることのみです。

つらい、嫌だと思って仕事に向き合うか、つらいことがあっても自分が成長できる場や自分の居場所として楽しみながら向き合うか。

仕事をつらいもの、つまらないものととらえてしまっては、そういった思考回路で仕事のすべてをとらえてしまうでしょう。

反対に、仕事を楽しいものであるととらえると、嫌なことがあっても前向きにとらえることができます。

要は心の持ちようでどうにでもなるのです。

私自身も30代の中頃までは週に100時間なんて当たり前の労働時間で、仕事と勉強以外ほぼ何もしていませんでした。考えようによっては単につらい人生ですよね。

ただ、私はつねにその先にある、いや、あるであろう明るい未来を信じていましたし、将来的によりバランスの取れた人生を送るための修業期間としてとらえていましたから、体はつらかったですが、精神的には非常に楽しかったものです。

何事も、自分に裁量権があったり、自信をもってできるかどうかで楽しめるのだと思います。自分の人生の主導権を握る、仕事で毎日結果を出して成長を実感できる――そういった状態にもっていければ楽しいと思えるはずです。

そのためには、向き合う対象である仕事というものをリアルに理解する必要があります。木村さんは、現在は周りを見たり、周りから聞いたりしたことをベースに、「仕事ってこういうもんなんだ」というイメージをお持ちのようです。

ただし、あくまでもそれはイメージです。イメージで意思決定や判断をしてはいけません。実際にやってみないと、何事もわからないものです。楽しいかどうか、楽しめるかどうか、それも実際にやってみないとわかりません。

ましてや、いかにして仕事を楽しいものにしていくか、そういったこともリアルに体験することなしに考えられないでしょう。

小さな一歩でも、前に進むことが大切

仕事を少しでも楽しいものにして、もっと人生を楽しいものにしていくことができるのは、人生の主役たる私たち自身だけです。

反対に言うと、自分次第で仕事も人生も楽しいものにもつまらないものにもなりえます。そう考えると、人生って結局自分にとっての幸せを追求する旅なんだな、と私は思うのです。

そのうえで大切なことは、立ち止まって思考停止してしまったり、行動をあきらめることではなく、とにかく冒険のための一歩を踏み出してみることです。

小さな一歩でも、前に進むことが大切なんですよ。それでも前進しているんですから。そうすることで、今まで見えていなかった景色、今まで見えていなかった自分自身に出会えるのだと思います。

学生の頃に見えていなかった景色や自分が見えると、将来に対して持つ夢も学生時代の夢よりも大きくすることができます。

過去に見ていた夢よりも大きな夢を今日見られることって幸せなんだと思いますよ。

つねにまっすぐ前を向いて、新しい人生のチャプターを開いてみる。その先の景色が自分が思い描いていた景色と違っていても、やり直せばいいんですよ。

完璧な人生なんてないのかもしれません。でも、自分自身があきらめないかぎり、完璧に少しでも近づけるはずです。仕事も同様です。

自分自身を本当に理解して、自分のための人生を切り開くべく、小さくてもいいから一歩前に踏み出してみませんか?

木村さんが、周りの声に惑わされずに、自分自身のリアルな体験を通じてこの先の人生を切り開かれることを応援しております。