欧州遠征を経て、ハリルホジッチ監督は個の力の重要性を説いた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[親善試合]日本0-1ベルギー/11月15日/ブルージュ(ベルギー)
 
 ブラジルに1-3、ベルギーに0-1と2連敗に終わった日本代表の欧州遠征。しかし、強国を相手に見せた、日本の“組織力”にヴァイッド・ハリルホジッチ監督は感服していた。
 
「このチームに、ものすごく可能性を感じた。守備でブロックを作れば、ある程度のチーム相手にもボールを奪える。試合全体として、ブロックを高い位置、低い位置でオーガナイズできた。ブラジル戦は対等までいかないが、かなりのところまでプレーできると気づいた。今日はブラジル戦よりも良いゲームコントロールができた。このような結果でも、選手たちには大きな敵を倒すところまでいったと祝福した」
 
 たしかに、時間帯によっては“組織力”で格上相手にも善戦できていた。だからこそ、肌で感じたワールドカップ優勝候補との差を縮めるために、“個”の力が重要と指揮官は続ける。
 
「2、3回チャンスがあった。最初の5分、10分は浅野(拓磨)にもう少し経験があれば、得点が取れた。3対1のシチュエーションのところでもフィニッシュまで行けたんですけどね。良いチームはあれを難なく決める。ボールを奪った後の冷静さや、ラストパスが問題。ゴールにつなげるには自信や経験が必要になる。この2試合で、個人で違いを見せられる選手が足りないなと感じた。ブラジルやベルギーには何人かいましたね」
 
 ブラジルとベルギーの欧州トップレベルの選手と戦って、“個”の力の差を痛感したハリルホジッチ監督。特に今回、招集した国内組の個人能力に物足りなさを感じたようだ。
 
「国内組には言っているが、このような簡単ではない試合のリズムになかなかついていけていない。国内組は12月に(東アジア選手権)大会があるが、そこでA代表に入る選手の決断がされる。しっかり準備をして欲しい」
 
 国内組にパフォーマンスの向上を要求する指揮官だが、今回、招集したJリーグ勢は次のように評価する。
 
「(初招集の長澤和輝は)初めてにしては良かった。守備をたくさんしてくれたが、攻撃面はもう少し顔を出してほしい。こういう試合のリズムについて来られるのは(山口)蛍だけ。もしかしたら、蛍だけ全体的な能力が少し高い。ほかの選手はまだまだ」
 
 また、“個”のレベルアップに向けて指揮官は「個人とも話しているが、ワールドカップまでにクラブでの役割が大事。次は3月に合宿があるが、まずはフィジカルコンディションを上げてきてほしい。そこが上がれば、攻守両面でより良い戦術が使える。今日から6月まですべて合宿の気持ちでやってほしい。それをクラブでして欲しい。自分のパフォーマンス、個を上げて欲しい」と説く。さらに、「代表候補とは今後もコンタクトを続けていきたい」と選手たちの活動を注視していく意向を示した。