Firefox Quantum正式版が公開、「処理速度2倍」でChromeブラウザーに対抗


Mozillaは、従来比2倍のパフォーマンス向上をうたうFirefox Quantum世代のウェブブラウザー「Firefox 57」を公開しました。

Firefox Quantumは、Mozillaが「量子的飛躍を遂げた」と胸を張るFirefox OSの最新バージョンです。Speedometer 2.0ベンチマークにおいて、半年前のFirefoxと比較して処理性能が2倍に。また、メモリ効率ではグーグルChromeとの比較で30%も上回っているといいます。

さらに、タブを大量に開く際の挙動も改善。1691個もの膨大なタブを一斉に開く実験では、従来バージョンでは8分近くを要したのに対し、Firefox Quantumでは15秒にまで短縮したといいます。

「Quantumがなぜ速いのか。それは、新たなマルチプロセスアーキテクチャを導入したからです。Chromeと比較すると、同じ数のウェブページのロードでも処理が少なくて済みます。また、メモリ消費も少なく、多くのメモリを占有し、パフォーマンスに悪影響を与えるといった他ブラウザの実例も回避できます」(Firefox ジェフ・グリフィス氏)



インターフェイスも『Photon UI』に刷新し、「無駄を極力排した」というデザインを採用。具体的には、新たなアニメーションを導入したほか、ブックマークやPocket、履歴やダウンロード、スクリーンショットなどのアイテムに迅速にアクセスできる仕組みも整えたといいます。その他、ブラウザーのクラッシュ率を10%減少させ、アドネットワークを弾くプライバシー保護機能も充実させたといいます。

なおFirefox 57以降、Quantumに非対応のアドオンは利用不可に(下記追記参照)。この影響についてFirefox担当者は「現時点で対応アドオンは5000以上揃っている」と、問題視しない姿勢を示します。

(追記:2017/11/15 正午)
正確には、旧来のXUL形式のアドオンが非対応になり、今後はChromeと共通のWebExtensions形式アドオンだけが使えるということです。